Vorhandensein

ここは主にizkdicの制作したリズムゲーム、
「Dancing☆Onigiri」を公開しているサイトです(現在工事中)。

ここのスペースで何かやりたいけど考え中です。

Last Update: 2025/10/26

更新履歴

2025/10/26(日)  [→Log]

いつもお世話になっております。
本日2025年10月26日をもちまして、当サイト「Vorhandensein」が開設20周年を迎えました。
本当に長くやってきたんだなあとしみじみしております。
そしてこれまでお付き合いいただきまして、本当にありがとうございます。

10周年、15周年の時に引き続きまして、記念合作を公開しました。
No.400「空色-sorairo-」
……そう、見ての通り、本作が僕の400作目となります。
本当に長く以下同文。

というわけで20周年&400作記念で、いろんな方に制作を手伝っていただきました!
総勢12名+僕がお送りするコラボ+リレー型の合作……といいたいところなのですが、
本格始動が遅かった影響で2譜面目が完成しておりませんorz
完成次第、譜面追加ということにします。この日に出さないわけにはいかないですからね。

以下は、恒例?の多鍵祭あとがきです。


◆ ◆ ◆


多鍵祭'25が閉幕しました。おつかれさまでした。
いつものようにスタッフとしていつもの役割で暗躍していました。

今回は5月に標準キーが増えてから最初の多鍵祭だということもあり、
まだ作譜したことがない11jや12iを作譜するつもりでいて、
全体的にコラボ合作は抑えめ(3件)……にしていたはずだったのですが、
リレー合作が多かったり、6月の新宿オフ関係でいろいろ準備時間を取られたり、
職場の人間関係(という名の同僚からの言葉の暴力)が原因で心が破壊されたりした結果、
最終的に個人作が1つも出せないほど時間ギリギリになってしまいました。
こんなはずではなかったのだが……。

通常提出が8作品(個人作0、パッケージ参加2、リレー3、コラボ3)、
飛び入り参加が3作品(個人作0、持ち寄り2、リレー1)の計11作品。
数だけはまあ多いですがよしとしましょう。

以下、あとがきです。
なお、今回はオフ会レポートは附属していません(当たり前)。
去年あったDay 0やその後の波瀾等はなく、ただひたすらだんおにしていただけなので、
書けることが少ないんですよね。めっちゃ面白かったのは間違いないけど。


1. 片手5key Package
 1-1. 総括
 1-2. 旅の始まりとフェアリーテイル
 1-3. 明日お金持ちになーれ
2. Luminous Passage / TOWARD
3. 7chat合作関係
 3-1. お月様のダンス
 3-2. レゾナンスジャズ
4. シュガープラムフェアリー
5. ずんだタコヤーキ
6. Saururus
7. Earthquake Super Shock
8. Galaxy Hero
9. イベントについて
 9-1. イベント総括
 9-2. アリーナバトル振り返り
 9-3. お気に入り作品


「片手5key Package」(第2部)
毎度恒例になったapoiさん主催のキー限定パッケージ企画です。
今回もDiscordでアンケートが採られ、今を時めく9hkeyの他、
11Wkeyや14keyなどが対立候補にあがっていましたが、僅差で片手5keyが採用されました。

だんおにでは明確に5keyだけ、片手スタイルと両手スタイルが区別されていて、
難易度表でも別々の扱いになっています(これが状況を複雑にしているという話も)。
1期難易度表が設立された2011年時点で「片手プレイヤー」「両手プレイヤー」という呼び方があり、
両者を区別する風潮がありました。

では片手向け、両手向けとはそもそもなんなのか、というと明確な答えはありませんし、
感じ方も人それぞれでしょう。最悪多重押しの有無でしか判断できないかもしれません。
踏み込んでいけば、片手プレイで楽しめるように作った譜面だから片手向けとか、
自分が片手プレイヤーだから自分が作る譜面は片手向けだとか、
片手で無理なく遊べるから片手向けとかがあるかも。
両手向けについては、「片手向けではないもの」で言い表せるでしょう。

現状は、供給は片手向けが多いけどプレイの主流は両手という印象です。
難譜面に限った場合ほぼ長月さんの独り舞台ですが、
通常難易度ならdecresc.さんやあいすさん、Cieさんなども作られています。
しかし、原則すべての作品に5keyを付けるdecresc.さんはもちろん、
そもそもの提出作品数が多いあいすさんやCieさんは結果的に5key作品の枠があるだけで、
個人作の数が少ない多鍵勢は5keyの優先順位を下げてしまいがちです。僕含めて。
7iの方が幅が広くて便利であることが多くてですね。。。

そんなわけで、こういう機会がないと作らない人は中々5keyを作らないので、
パッケージ対象キーとしての抜擢も已む無しでしょう。
最終的に集まった作品は13作品29譜面。9Aや11Lより下火なのがなんともです。

企画的には今回も難易度査定関係で一枚かんでいます。
11Lの時のように、下の難易度が充実していて高難易度が少なかったため、
速報値から全体的に基準を下げる形になりました。
僕は11Lは★10くらいの地力がありますが、片手5は★5〜6くらいが限界なので、
下が多いのは割とありがたかったです。あくまで査定する上では、ですが。

今回の基準は、
 レベル1:☆1程度
 レベル2:☆2〜4程度
 レベル3:☆5〜7程度
 レベル4:☆8〜10程度
 レベル5:☆11〜★1程度
 レベル6:★2〜★4程度
レベル6+はfurioso melodia[Furious]のみ。レベル7はやばい奴らです。
あと今回はレベル?がいますが、まああの2つはレベル?としか言いようがないでしょう。

僕は2作品提出しました。先述の通り時間的にはかなりギリギリだったので、
締切が1日延長されてなかったら危なかったのですが、なんとかなりました。
難易度的にはいつものボリュームゾーンです。難譜面は任せた。


No.396「旅の始まりとフェアリーテイル」(第2部、投下番号35)
参加作その1です。最低でもこれは出すつもりでいました。
僕は特例がない限り作品完成順に番号を振っているのですが、
今回は全体的に強行スケジュールだったので、
7月27日完成の本作が一番若い番号になっています。締め切りが8月3日なのに。

優日のすたるじっくさんの曲は、だんおに的には7key Festival 2025で発表された、
あいすさんの「ナイトスカイアドベンチャー」が初出で、
僕はこの作品、そしてこの方の曲に大きな感銘を受けました。
それからしばらくたって、ブックマークを整理していると、氏のBOOTHへのブックマークが見つかりました。
僕は知らないつもりでいたけど1年ほど前にブックマークだけしていたようです。
やっぱりあいすさんとはアンテナの張り方が近い、はっきり分かんだね。

そんなことがあり、今回は氏の曲で1作品出したいなと思って、
いろいろ曲を聴いているうちにこの曲が目に留まりました。
これについてはこの曲が、というよりは「この曲名が」と言った方がいいかもしれません。
吸い込まれるようにこの曲を聴いたizkdicの心の中に邪な考えが浮かんできます。

いつも出している初心者向け相当の譜面を作らない代わりに、
この曲でパッケージに参加したらapoiさんはどう対処するだろうか?

完全にオープニング想定のBGMなので、愚直に置くなら最初になりますが、
最初に導入向け作品を置くというこれまでのパッケージの方針から外れます。
僕は作らないですが、僕以外がもし初心者向けレベルの譜面を出していた場合、
どちらが優先されるのか? あるいはまったく別の結果になるのか?

実際はこれとは別にもう1曲(同氏の)候補があって、
そっちは183BPMで快速でさわやかなバトル曲。5keyでの表現性も十分。
さて、どっちにしよう。迷った僕は、運営への無茶振りに定評のあるSKBさんに相談してみることにしました。
まあ実際は無茶振りは関係なく、お互いのボイスチャンネルへの入室頻度の高さゆえに話しやすいからなんですが。

izkdic「apoiさんを困らせる選択肢と、apoiさんを困らせない選択肢があるんですよね」
SKB「そういうのは困らせ得ですよ」
izkdic「そんなこと言うとあとがきに書かれますよ!?」

\(^o^)/
というわけで、こっちに決まりました。もう片方は別の機会に出てくるかも。

かくして、apoiさんに対して無茶振りを仕掛けることになったizkdicだったのですが、
一方のapoiさんはというと僕が毎回1曲目に行ってしまっているため、
今回はそれを打破すべく僕を1曲目以外に配属させることを最初から検討されていたようです。
この曲はオープニング曲ですが、オープニング曲を最終回で流すアニメには名作が多い法則に則ってか、
本作をラストに置くことは特に迷うことなく決定したという話を聞きました。
つまり、無茶振りを仕掛けたつもりが利害関係の一致によりそもそも無茶振りになっていなかった。
なんてこったい。
(代わりに1曲目に抜擢されたのはあいすさんの作品でしたが、シンプルに無難なチョイスだと思いました)

さて、この曲は……というか、この音源は2ループ+αの形になっています。
ゲーム内で0:27〜2:18が1ループの長さで、冒頭にループ終盤セクションベースのイントロがあり、
2ループ目の最後で(3ループ目の冒頭に繋がらず)締め、という流れです。
そのため、1ループ分カットすれば曲時間は2分20秒程度になり、
その中でメロ重視の譜面と裏重視の譜面の2パターン作る、というのも選択肢ではありました。

ただ、この曲がとてもいい雰囲気の曲で、自分としても長く浸っていたいという思いがあったので、
今回は音源編集はせず、このままの長さの1譜面に全部乗っけることに。
そうすると4分を超えるのですが、僕としてはこの長さの作譜に特に抵抗はありませんでした。
イメージはしっかり頭にあったし、2ループ分の差別化もきっちりできそうだったし、
何なら昔は個人作で4〜5分の作品を作っていましたからね。
なお難易度表に載るのは予想外だった模様。

自分の中で、「旅の始まりとフェアリーテイル」という曲に対して5keyで譜面を作ることが、
最適解だったのかどうかはよくわかりません。ただ、解の1つだったのは間違いないです。
表現を重視するならもっと横に広い、7や9Bという選択肢もありそうですし、
5の対抗馬としての7iというチョイスもあったでしょう。移動やAlt系は合わなさそうですが。
ただ、7keyとかにすると装飾音符を(あまり難易度を気にせず)拾えてしまうので、
譜面がごちゃついていた可能性があり、そういう意味では5keyで良かった感はあります。
5keyというキー種は大筋どんな曲でも譜面を作れるキー種だと思っています。
他キーでやりたいことがあるから他キーになるだけです(殴)
形がシンプルなのは強みだし、方向キーが2段になっているのも空間演出ができるので◎。
なら7ikeyでいいじゃんは禁句。

譜面はフリーズが多くて密度が低いセクションと、フリーズが少なくて密度の高いセクションにはっきり分かれました。
というよりは、愚直にサステインの長い音にフリーズをあてるのは避けて、必要なところに絞った形になります。
それでもフリーズ数135と、かなりの多さになってしまいましたが……。
長い譜面になるので、フレーズ単位での個性というか差別化には気を配りました。

表現面で一番焦点になったのはAメロ後半にあるフルートのスタッカートです。
ここが5keyで表現できなさそうだったら諦めてもう片方の曲に行っていたと思いますが、
←↑という特徴的な同時押しとフリーズの使い分けでいい感じに表現できたかなと。
ここ以外も、旋律表現や同時押し、フリーズの入れ方など、
僕の5key観がよく出ている譜面に仕上がったと思います。
特に移動のある多鍵だと移動の入れ方を筆頭とする「表現」で個性が大きく出ますが、
5keyは逆に狭くてアプローチが限られるからこそ、その中でやる「工夫」が個性となって光るんですよね。
そういう意味で面白いと思うのが5keyです。最近作れてなくてすまぬ。

余談。
「旅の始まりとフェアリーテイル」と「夏の終わりのフェアリーダンス」はあまりにも曲名が似すぎています。
パッケージのラストを飾り、4分くらいある長い1譜面、そして譜面難易度まで似ています。
そのことに気が付いたのは作品をapoiさんに提出した後でした。というわけで偶然の産物です。
曲自体は全然違うんですけどね。こっちはオリジナルで、向こうは東方アレンジ。
どっちも「切なさ」というエッセンスを含みますが、こっちはメロにちょっとだけ入っていて「ノスタルジー」な感じだけど、
あっちは曲全体にがっつり入っていて「わびさび」な感じ。

難易度名「Fantastic」
曲のイメージが完全にファンタジーもののオープニングなので、そこから。
ファンタジック……って誤用なんですよね。というわけで正しくファンタスティック。


No.398「明日お金持ちになーれ」(第2部、投下番号24)
提出作その2です。全体的に余裕がなかったこともあり、
こっちは間に合わなかったらしょうがないかな……と思いましたが、間に合ってよかったです。

僕自身、選曲するにあたって「未出アーティスト」であることはこだわりがちです。
それに縛られているわけではないですが、せっかくならいろいろ知ってもらいたいですからね。
振り返れば、これまでXkey Packageには毎回その時点で未出の方の曲で出ていたので、
今回も、ということで未出枠です。

だんおにでは「BLACK NOTE」などで知られるpikaMineさんが過去のブログ記事で、
”インストはタイトルに「フリーBGM」とつけるだけで再生回数爆伸びするので…”
と書かれていますが、自分としても「フリーBGM」の有無で再生回数は1桁は変わる印象をもっています。
しかし、本曲「明日お金持ちになーれ」はタイトルにフリーBGMと付いているにも関わらず、
YouTubeでの動画再生数が3桁という、かなりの埋もれっぷりを発揮しています。
(まあ、これにはちゃんと理由があるのですが……。
 あと、BOOTHで公開されている音源とは異なり、やや無理のあるループ構成になっています)

これは推測ですが、YouTubeのおすすめに上がってくる動画はその人の視聴傾向を反映しているものの、
「新しい動画」か「再生回数の比較的多い(たぶん厳密には「高評価が多い」だと思う)動画」に限られがち。
一度埋もれてしまうともう発掘は困難になると考えられます。
僕自身明るいポップス系の曲はよく聴くため、レコメンドエンジンもそこは把握していると思いますが、
この曲が出てくることはなく、知ったのはBOOTH経由でした。
供給が多いだけに中々厳しい環境です。

僕としてはとても好きな曲なので、どこかのタイミングで譜面を作らせてもらおうと考えていたのですが、
パッケージに出すのはやめようかなと考えていました。
とはいえ理由としては極めてしょーもないもので、

5000兆円
  欲しい!

というネタを作品コメントでやりたかっただけなんですね\(^o^)/
しかしこの曲があまりにも僕の考える片手5keyにマッチしているので、
それに抗えず今回パッケージ参加という方針に切り替えたのでした。

というわけでイメージはかなり明瞭にあったので作譜はスムーズでした。
譜面ごとのコンセプトも明確で、作り分けも簡単だったのでそれも後押ししましたね。
Easyについてはもっと難易度を落とすことはできますが、
テンポのいいこの曲に対しては4分連打の勢いを見せていきたいと思ったので、
そういう構成の譜面になっています。
Normalはメロに寄せて8分主体。メインは同時押しも交えた勢い主体、みたいな感じ。

地味に9Bkey Package以降、パッケージに参加する時のデフォルトゲージは、
ダメージ値が実数値20に近くなるような変動値Aを選び、
回復量を1+0.1×Aに設定するようにしていました。
これでノート数にもよりますが、88%前後のゲージになります。
しかし、本作の上位譜はそれだと非常に物足りないゲージになってしまった(88.84%)ので、
Aの係数を0.1→0.05にして強化しています(92.88%)。
88.84%だったら1段階クリア難易度は下になりますかね?

かくして譜面提出を終え、apoiさんによる作品受理を待ったのですが、
apoiさんから「この曲だけ音量が異様に小さいのでノーマライズを掛けてもいいですか?」という連絡を受けました。
……はて、そんなに小さかったっけか。何も気にせず普通に作譜していたが……。

……!?
ピーク音量が-19dBしかない、だと……?

-19dBというのは、(0dBと比較して)だいたい11.2%の振幅であることを示すので、
他の音源を10%の音量で再生するのと、この曲を100%の音量で再生するのが、
同じくらいの音量であることを意味します。
どうやら、自動音量調節機能が働いていて、
普段、本来なら超爆音で流れる音がこの機能により抑制されているだけであり、
他より小さい音量のこの曲に対して全く違和感を抱かなかったのです。

良い曲なのに再生数が少ないのにも納得しました。
そういうことだったのか……。

そんなわけでapoiさんにノーマライズをかけていただいたので、
パッケージ作品としては他と同じくらいの音量で楽しめるようになっています。
パッケージに出していなかったら気づいていなかったため、
「5000兆円 欲しい!」なんてやってないでパッケージに出して正解でした。
本当にありがとうございました。

なお、余談ですが、「5000兆円 欲しい!」の画像は、作者のケースワベ氏によりフリー素材になっています。
なので、パッケージのコメントに貼り付けてもらおうかと最初は考えたのですが、
その画像が思ったより重かった(約474KB)ので断念しました。
実際に誰かが5000兆円(※日本の名目GDPの約9倍)を入手した場合、
ハイパーインフレ or 極端な購買力の偏りにより一瞬で経済もろとも破壊されると思われます(謎のマジレス)

難易度名「Easy / Normal / 5000兆」
5000兆円 欲しい!


No.397「Luminous Passage」(第2部、投下番号22)
No.406「TOWARD」(飛び入り、投下番号E)
decresc.さんとの6回目の合作+αでした。
この2作は実質セットなので合わせて言及します。

ページ内でも書いていますが、昨年12月、ruhaさんの曲に甚く心を打たれた僕は、
「この方の曲をもっと知ってもらいたい」という動機で「Pure Wish」という作品を作りました。
本作の公開がきっかけとなり、decresc.さんがruhaさんの曲を知っていることが分かり、
そのままの流れでruhaさん曲で合作しましょう、と打診したというのが事始めです。
制作は後になりましたが、話自体は年始の時点であったことになります。

一方、お互いの曲の好みの違いなどから、買っているアルバムには差があって、
どの曲にするか、というのは割と検討する余地があり、他候補もありました。
それについては今後別の形で出てくる可能性があるので詳しくは言及しないとして、
最終的には僕が買っていた「Luminous Passage」の表題曲、「Luminous Passage」に決まりました。

Pure Wishの制作時点では、僕は氏のアルバムは「Fluffy×Dreamy」しか知りませんでした。
これを聴いて衝動で作り始めたので当然ですね。
数あるアルバムの中からFluffy×Dreamyを選んだのは、僕がそもそも明るい系の曲が好きで、
「天使モチーフ」というのが刺さったからなんですが、
よくよく考えれば「Luminous Passage」の方が明るい系に寄っているんですよ。
そもそもテーマが「明るさ・瑞々しさ」なので、明るい系の曲が好きならこっちの方が適任のはずなんですが、
Fluffy×Dreamyの方に吸い込まれた理由はよくわかりません。RPG・ファンタジー好きの血が騒いだか。

というわけで、Luminous Passageはイベント後に購入したアルバムになります。
履歴によると1月20日に買っているようです。
その後いろいろあって合作曲がこれに決まり、
キーは5と7iにすることもまもなく決まりました。
この曲はめっちゃ「Allegro」という表現が似合っていると思います。
BPMもそう(Allegroは132〜144くらい)だし、「快活な」というイメージがめっちゃ合うよなあという感じ。

さて、ruhaさんのアルバムはだいたい「仮想サントラ」というスタイルで発表されています。
ゲーム的に見ると、主題歌、もしくはメインテーマ曲のフレーズをモチーフにして、
他シチュエーションの楽曲に展開するみたいなアプローチが採られることは多いと思います。
(パイオニアはスーパーマリオワールド?)
というわけで(?)、Luminous Passageにも主題歌のフレーズをモチーフにした、
他シチュエーション想定楽曲が収録されているのです。それがTOWARDです。
なお、Fluffy×Dreamyにもそういう曲が入っています。この辺は実に仮想サントラらしいですよね。

TOWARDは雰囲気的にはもう清々しくわかりやすいくらいのアトリエ風通常戦闘曲です。
アトリエみあるなあと思って聴きながらライナーノーツを読んだらしっかり言及がありました。
一方、この曲のAメロはLuminous PassageのAメロをモチーフにしていますし、
サビは一見新しいメロに見えますが裏でLuminous Passageのサビのフレーズが入ってきたり。
仮想サントラならではの試みがなされているんですよね。

この「その曲のフレーズが別の曲でモチーフとして使われている」というのは、
楽曲の特徴の1つになると僕は思うんですよ。作曲者本人によるセルフアレンジとかも近いですが。
というわけで、Luminous Passageという曲の特徴を引き立てるためにも、
本作はTOWARDとセットで出したい、という思いがありました。

Luminous Passageは通常通りコラボ合作として作った上で、
TOWARDは飛び入りとして、「decresc. + Lyra Avery」として何度かされている、
11Wkey3譜面+23key5譜面の構成にして、前者を僕が、後者をdecresc.さんが担当すれば。
Lyraさん枠に僕が入る形の持ち寄り企画も地味に以前からやってみたいと思っていたし、
そんなこんなでこの2作の方向性が決まったのでした。
ここでTOWARDに対する難易度感があまりにも離れすぎていた場合は没になるところでしたが、
decresc.さんのイメージが「高くてもDB6(decresc.さんゲージ基準)」ということだったので、
その辺は問題なかったです。

decresc.さんは5keyメインの方なので(界隈からはそう認識されていないけど)、
decresc.さんと合作するときは5keyを入れたいというのがあります。
最近は5key+何かの複数キー種でやることが多いですね。
今回も5と7iの2譜面構成です。7iはReiageでは初でした。

decresc.さんとの合作は、こういうと少々アレですが自分の中での必要リソースが少ないのです。
下手するとあいすさんとの合作並みに必要リソースが少ないです。
decresc.さんは「複数キー種・複数難易度の作譜」に慣れすぎているし、作譜スピードも全体的に速いです。
decresc.さんが主に扱うのは5、7、7i、9A、11、12、23、そして11Wに11L。
これだけ選択肢があれば合作時のキー選定に困ることはほぼありません。
僕とdecresc.さんは作風が全然違うので、こだわりポイントも大きく異なることが多く、
折り合いをつけるのも容易です。その結果打ち返しの回数も少ないです。
ほとんどの場合、アレンジ譜面を考えるのもしやすいです(ただ、11keyだと話が違ってくるかも)。
比較的自由な組み方をされる一方で、「秩序」がしっかりあることが多いためです。
あいすさんとの比較になりますが、あいすさんは自由すぎてたまに僕が入り込めないことがありますが、
decresc.さんとの合作でそうなったことは今までに一度もありません。

結果として、じきに「1譜面での合作」が物足りなくなってきます。
5key+何かという形にする(提案する)ことが多いのはそういう事情もあります。
5keyは入れたい、というのも事実ではあるのですが。
ただ、それを考えてもkirarinn.の6譜面コラボはバカです(真顔)

今回7iがチョイスされたのは、曲が全体的に素直なイメージなので、
移動ありの多鍵が合わないかなあというところがあったためでした。
7か7iかなあとなり、曲の軽快さを引き出すなら7iの方がいいかな、みたいな感じ。
方向キーありという要素が被っているので差別化に難儀する懸念はありましたが、
難易度を分ければいけるかなと思いました。
5keyを普段通りに、7ikeyをやや密度高め意識で構成し、
前者をツール15想定、後者をツール20想定くらいにすればいいんじゃないかということでスタートしています。

初期案では5keyが普段寄りだったので5keyから作り始めました。
あくまで自分の感性ではですが、この曲のボーカルパートを1番Aメロから取ると、
16分の多さも相俟って厳しいと思ったので、僕が普段作りすると1Aはこうなります。
1サビが分水嶺で、ここでdecresc.さんがどういう組み方をするかによって、
今後の方向性が変わるかなと見込んでいたのですが、
decresc.さん的には7iの存在もあって「難易度を抑えめにする」という意識が働いていたのか、
僕が思っているよりも難易度低めの推移になったので、
その推移が続いた結果、5keyは最終的に想定よりも下の難易度に着地しました。
音は細かいけど激しい曲ではないので、曲のイメージに寄せるとこの難易度になるかなあという印象。

初期案では終盤に32分タンバリン(上り階段)が入ったりしていましたが、
ノート数の調整やら諸々が重なった結果縦連に丸めることになって、
結局16分より細かい音符はナシということになりましたね。
総じて、かなり僕の作譜観に寄った譜面になりました。ラスサビ後とかがめっちゃ顕著。

5keyがこういう構成になったことで、7ikeyはなにをやっても全く違う譜面になることが確定。
差別化のことを意識せずに作れるようになったのですが、
今度は「難易度を上げる」という意識が働いたのかdecresc.さんの1Aメロがすごいことになっていました。
ショート版の長さ(約1分半)だったらこれくらいやっても大丈夫だとは思うのですが、
4分ある曲の序盤でこれが出てしまうと中盤〜終盤で確実に(僕が)窒息すると思ったので、
同時押しや32分を削ってもらって現行の形にしていただきました(すみません)。
最終的には思ったよりも拾える音が多かったりしたこともあって、
当初の想定よりはやや高めに着地することに。
7iの懐の広さと言うか、多少無茶をしてもすっきりまとまってくれましたね。
こっちはdecresc.さんの作譜観に寄……った譜面なのか? どっちの譜面とも違う感がしなくもない。

必要リソースが少ないと言っても、それはあくまで1譜面の時の話。
加えて今回は企画は早かったものの、実際の走り出しが遅かったこともあって、
完成は割とギリギリになってしまい、decresc.さんに申し訳なかったのですが、
今回は僕関与の他合作もギリギリだったので、合作群の中では結局最速でした。

そしてTOWARDです。
当初はLuminous Passageが投下されたらそのタイミングで飛び入りする想定でしたが、
投下進行中は投下される作品の方に集中してほしい感があったので、
最終部が終わって飛び入り受付が再開されたら、そのタイミングで出しましょうという話をしていました。
で、decresc.さんからは(本提出の締切よりも前に)きっちり5譜面分受け取っていたのですが……。
シンプルに僕がキャパオーバーを起こしていて普通に間に合いませんでしたorz

とはいえ僕の都合で飛び入りできないわけにはいきません。
レゾナンスジャズの調整もあり、本格的にTOWARD(と場外乱闘)に着手できるのがラスト2日しかなく、
15〜16日の2日間で計5譜面作りました。だいぶ強行スケジュールだったというかお盆が吹き飛びました。
TOWARDについては15日の深夜に3譜面出来上がって、
あとはデザイン面でdecresc.さんと調整して提出……しようと思ったら15〜16日はdecresc.さんが不在だったり。
言い出しっぺがこの有様なのは本当に情けない限りです\(^o^)/
ページ内に書く茶番は事前に決めておいたものですが、提出コメントがほぼ独断になってしまいました。

先述の通り、TOWARDにはLuminous Passageのフレーズががっつり含まれていますが、
個人的に一番キモだと思うのはサビなんですよね。
Aメロは分かりやすいですが、サビは裏のメロに原曲サビのフレーズが入ってくるので、
伴奏好きの自分としては是非ともこの部分にフィーチャーしたいのです。
なので、真ん中の譜面ではサビのメインメロを全捨てしてギター追いしています(迫真)

あとは、decresc.さんの譜面が全体的にフリーズが多めだったので、
僕の譜面はフリーズの使いどころをかなり絞っているのがポイントでしょうか。
23keyに比べると11Wは上下交錯の自由度が低くフリーズ複合がやりにくいので、
むしろ絞ったほうが組みやすかったです。上位譜面はフリーズなし。
譜面に対する考え方がはっきり分かれたなあと思います。

本作のスコア機構については、FUJIさんのものを勝手に使っています。FUJIさん全く関係ないけど。
デフォルトにすればいいじゃないかという話もあるでしょうが、
スコア理論値が100万じゃないほうが(RESULT Battle的な意味で)面白いじゃないですか。
いつものスコア機構にしなかったのは23keyの難易度が分からなかったからです(謎)

ゲージも踏襲されていません。中位以上の譜面に対して7:40のゲージが軽すぎるというのもありますが、
特に23keyは全譜面に対するdecresc.さんの割合が高く、7:40が非常に多いため、
少しくらい重ゲージ系があってもいいじゃないかと思ったんですよね。
というわけでよくやっているArcaea由来のやつです。
ただ、Arcaeaのゲージを完全に踏襲すると下位難易度ですら91%近いゲージになってしまうので、
初期値を適宜付与することによって下は全体的にマイルドにしています。
初期値が0なのは完全踏襲、つまり容赦のないやつです。
Arcaeaでは400ノーツを超えると94%近いゲージになり、ノートが増えればさらにきつくなりますが、
加えてレベル11以上の譜面に対しては回復量に対して下降補正がかかるんですよね。
恐ろしいゲージです。

表明コメント「宝物。」
Reiageは毎回表明コメントを「漢字2文字。」にしているので、今回もそうしています。
ただ、このワードチョイスはどっちかというとLuminous Passageという曲に対してより、
Luminous Passageというサントラに関連するものになっているのがポイントです。
つまり、TOWARDの存在をそれっぽく示唆しています。

作品コメント(Luminous Passage)「もっともっと 輝くから」
2サビの歌詞引用。ほぼここしかなかったのですんなり決まりました。

難易度名(Luminous Passage)「Luminous / Passage」
2譜面ならこうしかないですよね。

作品コメント(TOWARD)「もっと遠くへ!」
towardが「〜に向かって」という感じの意味なのを踏まえながら、
「フィリスのアトリエ 〜不思議な旅の錬金術士〜」(2016)の戦闘勝利BGMの曲名からいただきました。
一応このアルバムは大雑把にいうと身近(日常生活)から宝物を見つけるという趣旨なので、
このチョイス(フィリスのアトリエは旅が全面に出されていて、この曲名もそれに準じる)はミスマッチなのですが、
日常に通常戦闘というものがないのでしょうがないかなあ。

難易度名(TOWARD)「Naught / Heartsease / Ataraxia」
Lyraさん枠に僕が入るので、当然難易度名はコレです。
Naught(ノート)は無の状態を、Heartsease(ハーツィーズ)は心の安らぎを、
Ataraxia(アタラクシア)は精神の安定を意味する言葉です。たぶん。
それぞれNORMAL、HYPER、ANOTHERと頭文字が一致しているワードチョイスになっていますね。

余談ですが、TOWARD作譜中にボイスチャンネルで、
「3譜面用意しなきゃ」「YKって意外と難しいなあ」的なことを言っていたら、
それだけでSKBさんにこの趣旨の企画のことを予測されてしまいました。
曰く、普通なら譜面数を減らす選択肢があるはずであり、
加えて会話中にYが出てきたことから11Wを作っている、
すなわちdecresc.さんと僕で「decresc. + Lyra Avery」みたいなことをやっているんじゃないか、と。
さすがに洞察力がやばすぎると思うんですが、どうなんでしょうね\(^o^)/


No.402「お月様のダンス」(第3部、投下番号54)
今回の7chat合作その1です。
第○弾とついた7chat合作が1イベントに2つ出るのは初めて。

今年の8月、つまり今回の多鍵祭の開催期間中(飛び入り含む)に、
23keyが生誕5周年を迎えることはだいぶ前から分かっていました。
一方、7chat合作は先の7key Festival 2025で第21弾が発表され、
順当にいけば夏の多鍵祭で22弾、冬の多鍵祭で23弾となる見込みでした。

7chat合作第23弾はだいぶ前から23key全面フィーチャー回にするぞと決めていたのですが、
誤算だったのは見込みベースならその1つ前のイベントが23keyにとっての節目であることです。
せっかくなら、この節目に23key全面フィーチャー合作を出したいですよね。
ということは、どこかで第22弾を出す必要があるわけです。

最近はイベントごとに7chat合作を出していましたが、
かつては通常公開作もあり、第○弾と付いた作品にも通常公開作がありました。
なら、第22弾を通常公開作として出せばいいのではないか、と。
6月くらいに出す予定にして、作品自体軽めのものにすれば、
多鍵祭の準備への影響もほとんどないでしょう。

みたいな話をSKBさんとしながら、選曲について考えたのですが、
1つ、候補曲がすぐに頭に浮かびました。「お月様のダンス」です。

そもそもこの曲ですが、iskbic名義合作の初回、7keyでやるつもりだった時に、
最初に僕が候補として挙げた曲でした。時期的には2021年末です('21 Returns)。
SKBさんとは2015年にぽっつべで1回コラボ合作をしたことがありましたが、
その作品が「長め(5分弱)でゆったりとした難易度の歌もの」で、
それに近い作品をだんおにでも出したかったというのがあったのです。
Caro kissaの曲は「Summer Daytime(1chorus_ver.)」をSKBさんが使われていて、
関連性もあるしゆったりとした歌ものでいい感じだと思ったんですね。

その時は結局別曲に流れた結果すさまじい変速じゃじゃ馬譜面になりました(謎)
それから3年ほど経ち、7key Festival 2025にて再びSKBさんと7key合作する機会が回ってきて。
ここでも一応この曲を候補として検討したのですが、
なんやらで妖々夢が決め手になってこの時も別の曲に。
さらに、「ずんだタコヤーキ」で8key合作することが確定していたショウタさんに対して、
せっかくだし7keyでも何かやらないかと合作を持ち掛け、実行することになったものの、
曲のプランが無かった僕は言霊リフレインとこの曲を候補として提示。
最終的に前者が採用され、この曲で制作されることは結局ありませんでした。

そしてこの、「軽めの7chat合作を作る」という話が出てくるわけです。
作譜的には2か所ほどきつい(ギターソロの1か所とラストのrit.)ところがありますが、
難易度的には確実に軽くなるし、ショウタさんもSKBさんもメンバーに入るので、
もろもろちょうどよいと思ったのです。SKBさんからも同意をいただけました。
第○弾とつく7chat合作はあいすさん、ティックルさん(、僕)の参加が構成要件上必須なので、
この時点で参加者が5名はいることになります。

その後パート分けを考えてみたのですが、テンポの遅さゆえにどう頑張っても4つにしか分けられず。
こうなると2譜面構成が必須となります。
ならば、7chat組としてあいすさん、ティックルさん、ショウタさん、僕が7key側に行き、
SKBさん、僕、誰か、誰かでもう1譜面別のキー種で作るのがいいでしょう。
SKBさんが企画側にいるので、何キーにするかSKBさんに選んでもらって、
あと2人誰を呼ぶかはそれを見てから決めるのでも遅くはないかな。
そう思ってSKBさんに「もう1譜面増やすんですが何キーがいいですかね」と聞いてみたのですが……。

SKB「ruiさんを誘ったうえで3押しありの9Akeyとかどうですか」
izkdic「……えっ」

想定の斜め上の返答がきたのでした。
というか、前提条件が付くのは想定していなかった。

かくして、SKBさんからしれっと無茶振りを食らったizkdicなのですが。
たしかにruiさんの作風に合いそうというのは思ったし、
多重同時ありにするのも確実に7keyとの差別化になります。
しかし、実現までの壁が分厚すぎるという大問題が。

問題になるのは次の2点です。
 ・僕とruiさんの接点がほとんどないため、連絡を取る手段がない
 ・ruiさんが7chat合作初参加になるため、あいすさんのイラストが必要
SKBさんからは「そういう本質的じゃないところで幅が狭まるのってよくないと思う」と言われましたが、
壁として存在しているのは揺るぎようもない事実なわけで……。
前者についてはイベント時はDiscordサーバにいらっしゃることがありますが平時はその限りじゃないし、
後者はそもそも僕の力ではどうしようもできない(あいすさん次第)です。

というわけで、まずはあいすさんに合作の趣旨と新規参入の可能性を伝え、
確定した場合ruiさんのイラストを描いていただけるかどうかを確認。
その部分の了承を取り付けたので、ruiさんとのパイプ役をMFV2さんにお願いし、
どうにか連絡を取ることに成功。かくして7chat合作へのruiさんの参入が実現しました。
MFV2さんは9Akeyをそこそこ作られているし、多重押しありの譜面もあります。
結局この流れで9A側のメンバーも確定してしまいました。

そして、せっかくruiさんに参加していただけるわけですから、
本作を通常公開に回すわけにはいかなくなりました。
きっかけは些細な無茶振りでしたが、こうして作品規模が大きくなっていったのです。
でもこれで今後は(キー種にもよりますが)ruiさんも誘えるようになったので、
7chat合作の企画的な幅が広がったのは間違いないです。

目安難易度については、7key側は僕が普段通り作ったらこれくらいになるかな、という見積をもとに、
9Akey側は多重押しが入ってそれよりも上になるだろうというところから、
 ・7key:ツール7〜10くらい、オリゲで☆4〜5程度
 ・9Akey:ツール10〜15くらい、オリゲで☆6〜7程度
としました。

7key側は初手からきつめの配置がいくつかあったのでそこを調整してもらうなどしながら、
手堅く進めて無事に目安難易度のちょうど真ん中に着地。
僕はラスト担当だったので、ゆる〜くエレピを取ったりゆる〜くベースを取ったりしつつ、
主張するところはしっかり主張するスタンスで臨みました。サビ前のコーラスフリーズとか。
rit.のところは合わせるのも大変でしたが、どういう構成にするかも悩みどころで、
自パートを作る上で一番問題になりました。

そして9A側。僕は初手で、後続がruiさんでした。
この時点でruiさんがどういう譜面を作ってくるかが読めなかったので、
「目安難易度に着地する想定」の走り出しで仮組みしてから、
後ろを見て譜面修正を入れるつもりでした。
こうなった時点でruiさん全面フィーチャー譜面にする気満々だったし、
さらに後続のMFV2さん、SKBさんはどんな譜面でも卒なく作れる方なので、
ruiさんには「自由に作ってもらってOKです」と伝えました。

そしてruiさんから返ってきたのがアレだったのですが。
僕としては、いくら多重押しありでも曲的にそんなに詰め込めないから、
難しくなったとしてもたかが知れているだろうと思っていただけに、
想定より3段階くらい難しい譜面が来たのでびっくりしました。
普段ならナーフ依頼をかけるところですが、今回はそういう趣旨なので、
緩すぎる初手の配置はあとで強化することにして、後続にすべてを託したのでした。

最終的に初手パートはAメロ〜Bメロで50ノーツほど増やしました。大体密度にして1.2倍くらい。
冒頭〜イントロは上げるところでもないし、多重押しを見せられていればいいので変更なし。
この修正の過程で判定数が1499になり、その後SKBさんの修正でノート数が1500ちょうどに。
フリーズが全レーン1つなのは狙ったそうです。

ラストのrit.については、遅くなっているのは最後のギターのところだけだと思っていて、
それならはっきり波形に出るからそれでいけると思っていたんですが、
実際に置いてみるとその手前からちょっと遅くなっていて、
想定の1小節前くらいから手合わせを余儀なくされることに。
特にボーカルが厄介で、ボカロ曲(ボーカルパート打ち込み)でもアタックが微妙なのに、
生歌なんて波形解析でどうにかなる代物ではなく。
とりあえず自分の中で違和感のないタイミングになるよう調整してから、
9A側ラストのSKBさんにチェックをお願いして、2人が納得できるタイミングを探しました。
どうせ目押ししかないと思いますが、精度勢2人で検証したので信頼性はそこそこあるんじゃないかと思います。

名義「Half moon」
表明コメント『曲名に「月」「Moon」「Luna」など月を表す単語を含む作品を7つ以上クリアした』
7人+月ということで、難易度表の実績が由来です。
もともとSKBさんと「この曲は月ですね」「でも長いから採用されないですよ」みたいな話をしていたので、
それも併せてこのチョイスとなりました。
とはいえ、これがアイディアとして降ってくるまでにはそこそこの時間を要していて、
思いつかなかったら「Moonlit_Dancers」になっているところでした(何)

作品コメント「いつもみんなを照らしてる まあるいまあるいお月様」
歌詞引用。この形のメロは何回か出てきますが、この歌詞は最初と最後にしか出てきません。

難易度名「Moon / Dance」
曲名から。


No.405「レゾナンスジャズ」(飛び入り、投下番号B)
というわけで23keyの方です。

本来ならこちらも通常提出に回すつもりではありましたが、
オフ会などがあって始動が遅れた結果、締め切りまでの完成が難しくなり。
今回は企画趣旨上、23key5周年の日(つまり8月15日)に出すという選択肢もあったため、
そちらにシフトし、飛び入りとして参加することになりました。

あっちはruiさんフィーチャーですが、こっちはdecresc.さん全面フィーチャーです。
23keyと言えば当然decresc.さんだからです。普通だな!
この合作をやるにあたって、僕が主体となって選曲をしてもいいのですが、
23keyを良く知るdecresc.さんに任せた方が、より23keyに適した曲を選んでくれるのではというのがあり、
選曲から丸投げすることに。難易度を分けて複数譜面進行にする想定で、
長すぎず短すぎずみたいな感じでいくつか方針を出して選んでいただきました。

decresc.さんからは候補曲を4ついただきました。そのうちの1つが「レゾナンスジャズ」だったのですが。
以下の2点で、僕はこの曲にピンと来たのです。
・(選曲時点で)MoGuraさんの曲はdecresc.さんしか使っていない
・僕主体でやっていたらこういう曲は選ばれないといえる楽曲である
前者は読んで字のごとく。今回のイベントで霜村ぺぺさんがmementoを出されていましたが。
後者はシンプルにこういう曲での作譜が苦手というのがあります。
和音が分厚いとどう同時押しを入れたらいいか分からなくなるんですよね……。
仮に自分がMoGuraさんの曲の中で決めたとしても別の曲になっているでしょう。

上記のようなことをSKBさんに伝えると「いいんじゃね?」みたいな反応があったので、
この曲で確定となったのでした。しれっと7chat合作の企画側に(しかも両方)SKBさんが入っていますが、
これはシンプルに通話時間の長さに起因するものです。

ジャズなのでウォーキングベースを4分と解釈し、ページ内では324BPMと表記していますが、
音ゲー的には162BPMでしょう。そしてこれはうちゅうだいばくはつと同じテンポです。
もしそこまで狙ってこの曲を提案したとしたらえげつないですが。まあ偶然でしょうね……。
音ノコギリさんではないですが、運命を感じる巡り合わせです。

メンバーについては、こっちは「規模を小さく」という思考は一切ないので、
いつものメンツや、23keyを多く作っている人を中心に声掛けしていきました。
マストはぷろろーぐさんです。23key創始者なので本合作には絶対必要です(鋼の意思)
とはいえ、23keyはプレイングスキルの影響で各人の得意難易度に差があるので、
想定難易度を提示した上で「参加希望」「参加可能」「参加不可」の3段階で聞いていくことに。

この想定難易度を決めるにあたって、decresc.さんがいつものANOTHERのノリで作った譜面を最上位にするため、
直感で普通に作るとどうなるかdecresc.さんに聞いたところ、たぶんDB6くらいという返答がありました。
最上位譜面にはぷろろーぐさんを始めとして23key難譜が得意な方が算入されることを踏まえると、
もう少し上に見積もっておいた方がよさげ、ということで「decresc.さんゲージでDB☆6〜7」を想定としました。
ちなみにこれは悪手でした。想定は「DB☆6」にしておくべきでした(真顔)

ともあれ、最上位が6〜7なら、真ん中を4〜5、下を2〜3想定にすればちょうどいいかなと思い、
そういう形で通達を出しています。これも悪手です。少なくとも真ん中は4想定というべきです。
得てして多鍵合作は難易度が上振れしやすいからです。
そもそも、「4〜5想定」と言われれば5になるように作りますよね?
ツール難易度の1や、難易度表の星1つに比べて、DBの1段階は広いので、
そこに幅を持たせる必要性はたぶんないです(し、4想定と言っておけば自然に5になるはずです)。

3難易度になるなら難易度名はNORMAL、HYPER、ANOTHER一択なので、
その方面でもいろいろと決めるのが楽でした。
かくして作譜スタートとなったわけです。

NORMALは3番手。decresc.さんの初手(※難易度はこれで大丈夫か? という確認があった)から、
ティックルさんの引継ぎを経てのソロセクションなので、DB☆3の範疇で難しめにしています。
SKBさんによるとこの譜面の僕パートまでの個性が分かりやすく、
「これくらいはっきり分かれてると制作者表示がなくても誰が作ったか分かりますね」ということでした。
僕パートまで無難にDB☆3でしたが、次のあいすさんが縦連多めにして難易度を下げてしまったので、
SKBさんがどうまとめればいいか難儀するという珍事が発生しました。
難易度を上げることに対する警戒心に比べて、難易度を下げる方向に無頓着すぎたかも\(^o^)/
下すぎたらアッパー補正かけてもらった方がいいんですかね?
でもそうすると僕の関与率が高くなりすぎてしまうし、難しい問題です。

HYPERはラスト、ANOTHERは最初担当で、フレーズ的には同じ部分を含んでいます。
自分の意識としては、ANOTHERは初手DB☆6くらいの走り出しをするだろうし、
HYPERはDB☆4〜5だから十分棲み分けは可能、と思ってそういうパート割にしたのですが。
実際はHYPERの難易度が想定をブッチされていて、decresc.さんゲージで余裕でDB☆6ある内容になっており、
ANOTHER初手との差別化に難儀することになりました\(^o^)/ そういう展開は聞いてない。

HYPERについては、初手のapoiさんが、
「この曲は後半に難しくしなければならない曲ではないから、初手これくらいやってもDB☆5に収まる」
という見込みで作られた冒頭パートを、
「後続のCieさんが手前の難易度を考慮して旋律を全部取らないという事態だけはなんとしても避けなければ!」
という思惑で2番手のSKBさんが難しくしてしまった結果、難易度が破壊されました。
Cieさんはちゃんと旋律を全部取られていたので、SKBさんの目標は達成。

このあおりを受けて困ったのがdecresc.さんと僕です。
僕については前述の通り。decresc.さんも似たような状況で、
「自然体で作る」というカードをHYPERの時点で切ることを余儀なくされました。
こんなのでANOTHERどうすんの。というか差別化できるの……?
まあANOTHERはANOTHERで想定難易度上限スレスレくらいに上振れしていたのですが。

ANOTHERはdecresc.さんがラストパート担当になっていたのですが、
手前の難易度を受けて、密度以外の側面からも難しくするアプローチが採られました。
無事にdecresc.さんパートが総決算と言うべき難易度となり、完成したのですが、
これがのちに悲劇を生むことに……。

ゲージについては、NORMALが1対2.3、HYPERが1対5、ANOTHERが1対7となりました。
7対40のライフ制にするという選択肢は最初からなく、ANOTHERは1対7大安定だと思っていたので、
まあ当初の予定通りです。HYPERは譜面が易しめだったら1.5対7とか2対10になっていたかも。
1対2.3というとかなり緩く見えますが、回復1が効いてこれでも83%ほどになります。
1対5までくるともう91%とかになってしまいますね。
ただ、decresc.さんゲージで〜という想定を出した以上、別枠で7対40ライフ制は置いといたほうがよかったかも。
気が向いたら追加しておきます。

このゲージ設定により、NORMALは想定通り☆3。
HYPERはdecresc.さんゲージでDB☆6中位くらい(※4〜5想定)、実際のゲージではDB☆7。
ANOTHERはdecresc.さんゲージでDB☆7、実際のゲージではDB☆8最上位となりました。
さてここでdecresc.さんが再登場します。氏はDB☆8は全点灯する程度の実力の持ち主。
DB☆8上位の重ゲージ譜面であるStrawberry Walkや、DB☆9の星海の降格など、
重ゲージ譜面がDB☆8上位に入るたびに☆8全点灯を剥奪されそうになり、
そのたびになんとか頑張って当該譜面をクリアし、全点灯を維持してきました。
そこに颯爽とレゾナンスジャズが投入されたのです。しかも最上位相当として。

この譜面のクリア目安は大体100ミスくらいなのですが、それが遠い。
かくして☆8全点灯を剥奪されてしまったのでした。
一度699(ノルマ700)までいけたようですが、なまじdecresc.さんパートが本譜最難関パートなので、
自分で自分を恨む構図になったとかならなかったとか。
699ならマターリが1つか2つシャキンだっただけでクリアできたのに……。
なお、それから1か月以上経過した10月10日に無事にクリアができたようです。

名義「23chat」
7chat合作は人数を名義の由来にしていることが多いのですが、
今回は23keyの誕生祝なので23に絡めた何かにしたいな〜と思いつつ、
思いつかなかったのでこうなってしまいました(何)

作品コメント「この音色は世界を変える!みんなとならどこへでもいける!」
7chat合作に限らず、decresc.さんは合作作品の場合(よほどネタに走ったものを除けば)、
だいたい提出時のコメントを自サイトの選曲メニューにて紹介文として使われているので、
本作についてはそこに書く体でdecresc.さんに考えてもらった方がそれっぽいかなと思い、
そんな感じになりました。難易度名の由来は自明なので省略。


No.399「シュガープラムフェアリー」(最終部、投下番号58)
SKBさんとの14回目の合作でした。
SKBさんとは通話頻度の高さもあって合作しやすいので、
どっちかが引退するかだんおにコミュニティがなくならない限り、
今後もすべてのイベントに出そうな感があります。

冬'24にて、SSL名義で「子ねこのあくび」という作品を出しましたが、
アレの他にも、非公開前提で作った作品に対し新規で譜面を作って、
正規作品として公開する目論見を立てている曲が何曲かありまして。
(現時点で確認できる範囲でライセンス的に問題がない曲が対象)
今回の「シュガープラムフェアリー」もそのうちの1曲です。

しかし、13年前に僕が作ったのはキリズマとサリングの融合作品(通称キリング)でした。
2012年のエイプリルフールでFUJIさんの企画に便乗しましたが、あれとは別にもう1つ作っていたんですね。
キリングのキリズマには独自のロングノートが搭載されていて、
ロングノートに書かれている文字を順番に打っていき、終点までに全て打てれば成功という仕様でした。
エイプリルフール時はそれを使えなかった(使う場面が無かった)のですが、
この曲のサビラストにある「シュガープラムフェアリー」を「sugarplumfairy」として、
ロングノートにする着想(+印象的な間奏をサリングで表現する着想)があったので、
それにリベンジするみたいな動機だったはずです。
その他の部分も、ほとんどが126BPMの8分でサクライロフワリに近い(こっちの方が8分が長いが)ので、
無理なく行けそう、みたいな感じでした。

一方、この曲でだんおにを作るというのは当時は全く考えませんでした。
間奏をどう表現すればいいか全く思いつかなかったからです。
今から見ても、ここの表現は(特に5keyや7keyなどだと)難しいと感じます。
でも合作でならなんとかなるかと思い、この話をSKBさんに持ち掛けました。
時期的には子ねこのあくびよりも前のことです。
記録によると2024年2月23日に話を出している模様。これいつの話をしてたときだったかなあ。

SKBさんからは「11keyとかがいいんじゃない?」というレスがあり、
確かにありだなあと思ったんですが、そのころはまだ縛り中で11keyは枯渇していたため、
縛りを達成してから改めてやりましょう、となったのでした。そして今に至ります。

この曲で作譜するにあたって、やはり間奏をどうするかは肝になります。
11keyだと密度以外に移動で難しくできるため、難易度観がぶれやすく、
最初から順当に作った結果、難易度が低すぎて間奏を満足に構成できない、
あるいは難易度が高すぎて間奏がかすむみたいなことになるのを避ける必要があったため、
一旦間奏だけお互いに仮組みして難易度のすり合わせをすることになりました。

その結果、どの部分に重きを置くかに差はありましたが、
難易度的にはどちらもそう差のないものを作っていたため、
最初から作っていっても大丈夫そうだな、となったのです。
SKBさんの93%ゲージで★5くらい、が着地想定となりました。

当初の予定では間奏が最難関になる予定でしたが、結局
 ・SKBさんの1メロから普通に左手移動が入ってきて僕がびびった
 ・間奏でそれぞれの譜面の「難しいところ」が全部採用された
 ・ラスサビ前半で僕がクロス移動想定の配置を入れてしまった
あたりが重なって、間奏よりラスサビ〜アウトロの方が難しいことになり、
想定より上の★7〜8あたりで着地となりました。

僕は右手移動がメインで、左手移動は要所やキメで使うスタイルが好きだし、
そもそも左手移動をナチュラルに使う譜面はバランスのとり方がよくわからなくて、
7keyなどでの多重押しを解禁した譜面を作るのに近い苦手意識があって、
個人で作る分にはこの難易度になりにくい(Connect the worldからも分かるかも)のですが、
合作だとそうもいかないことが多々。今回も合作部の主な移動構築はSKBさんに丸投げ。
11keyの作譜は苦手かも。50作以上作っておいて何言ってんだって話ですが\(^o^)/

加えてこの難易度になると、僕基準の難易度表記が壊れるんですよね。
僕の表記難易度はツール難易度をベースにしつつ、
「局所難」「主に短押しの速い乱打(16分など)」「フリーズ」「おにぎり」「不規則さ」という、
ツール難易度に出にくい要素を主観で補正した数値をもとに難易度付けをしているのですが、
11keyの場合はこれに「移動の難しさ」としてMovレベルに応じた補正を加えるようにしています。
その影響で、★×20とかはすぐにいってしまい、難易度表★3の都市計画や、
アンゴラたちの踊りがともに★×30という有様です。

ゲージの違いこそあれ、★3程度でこの有様なのですから、
今回のような構成になるとすぐに30台後半になってしまうのですよ。
従来通り付けるのは30までにして、それより上は比較で付けるなど、抜本的な見直しがいるかも。
せめて35あたりから使い物になるようにしたい。

なお、今回の1サビのベース譜面は僕が作っているのですが、
謎の歌詞表現がいろいろねじ込まれています。特に分かりにくいのが
 ・「目が合えば切なくて」:上段と下段で目を合わせて(↓↑)目を逸らす(←→)
 ・「永遠を感じられる」:永遠→長い→長く持続する→長いフリーズ
の2つです。後者はこじつけもいいところですが、SKBさんにウケたので完成譜面にも残りました(謎)

表明コメント「今回のiskbicは何keyなんだろう?」
7key Festival 2025のgoeさんのあとがきに出てきた、
”余談ですが、作品を受け取ったときにほんの一瞬だけ、今回のiskbicは何keyなんだろう?と思ってしまいました。7keyに決まってるだろ。”
というのがあまりにも面白くて、ここが勝手に引用されてしまいました。SKBさん案。
「7keyに決まってるだろ。」というツッコミまで含めて本当に面白いです。
今回は本当に何keyなのか分からないので正しい使い方です。

作品コメント「シュガシュガの魔法で」
こっちは歌詞引用です。

難易度名「Fairy」
いくつか候補がありましたが、最終的には無難に曲名由来に。
Pixel Pulse Productionsさんの方は「金平糖」要素が強く出ていると思いますが、
こっちは「Fairy」要素が強く出ている気がしますね。曲の雰囲気的に。


No.401「ずんだタコヤーキ」(最終部、投下番号55)
ショウタさんとの4回目の合作です。「言霊リフレイン」のあとがきで、
”多鍵祭'24 Winter後にいただいたショウタさんからの合作提案”という言葉が出てきますが、
それが本作です。そのときはせっかく合作をやるなら7keyでもやりたいな、と思ったのです。

多鍵祭'24 Winterは僕が大量の合作(※本提出だけでリレー3、コラボ9)を提出したイベントでした。
そして、投下終了後の感想戦で「Rainbow Melodies」の話があがります。
初コンビなのに候補曲を持たずに突撃した結果goeさんから「Yorixiro」の企画が出てきたのですが、
このように候補曲を持たずに「合作やろうぜ!」と持ち掛けることを僕は「無策」と表現しました。
自虐的なニュアンスを含んでいます。
その後も例えば7key Festival 2025でのReiageとかは無策ですし、今後も無策での合作はあるでしょう。
ただ、初回の無策は(ネタとして昇華できなかったら)よくないかも……。

この辺の話があった流れで、合作したいなら積極的に誘えばいいと思う的なことを言ったのですが、
それがショウタさんを刺激したのか、7key→今回と、ショウタさんが合作の鬼になりつつあります。
”「お相手に楽曲探しをお願いする形でコラボ合作を申し込む」と言う突撃を掛けてみました。”というコメントもあったので、
無策云々の流れが影響しているのは間違いなさそうです。違っていたらすまぬ。
僕に合作の話が飛んできたのも、たぶんそれに近い時期です。

「たこ焼きがテーマ(しかも歌詞中に本場関西の〜とある)」「ずんだもん(緑)曲」ということで、
関西+緑=izkdicとなったということですが、「それはそう」という感じですね。
実際シーフロンティアでも流れるようにずんだもん担当になっていました。
8keyというチョイスもたこ焼きから連想したと書かれていましたが、
そもそも伴奏含めて音が多く、要素重視の僕らによく合う選曲だったし(難易度は度外視する)、
8keyも(たこ云々関係なしに)曲に合っていて表現しやすいと思ったので、
おそらくそれだけが理由なのではなく、いろいろ考えられた末の結論だったと推測しています。

なお、ページにも書きましたが、たこ焼きが名物なのはあくまで大阪であり、京都は違います。
京都は……そもそも「京料理」という括りがあるくらいなので名物を挙げたらキリがなさそうですが、
1つ挙げるなら八つ橋とかですかね? まあ北部の僕にはあまり関係ないですが(汗)

かくして、今回はkeen springでは初となるショウタさん選曲となったのです。
この曲は途中で何度かBPMが変わるのですが、すでにショウタさん側で合わせてくださっていて、
FUJIさんエディタのデータとして共有いただいたのですが、
最近僕は専らSKBさんエディタを使っていることもあり、そっちで作らせてもらえることに。
なのでFUJIさんエディタの四分間隔から、SKBさんエディタのBPMに変換していったのですが、
ここで僕は度肝を抜かれました。

BPMが整数じゃない。

BPM整数から数フレームずれるくらいのパターンはぽつぽつありますが、
この曲はそんなレベルではありませんでした。まず、メインBPMがだいたい178.07。
遅いところは118.8くらい。中速のところは148.2くらい。エンディングは210ちょうど。
同作曲者の「あなたは世界の終わりにずんだを食べるのだ」は140ちょうどっぽいだけに、
なんで? となりました。そもそもピアプロでは「BPM180 / 120 / 150」と書かれています。
この手のズレ方をしているやつは、同作曲者の曲全部がそうなっていることが多いんですけどね……。
ショウタさんの合わせ方は完璧だったので、僕目線では問題にはならなかったですが。

パート分けは(ショウタさんが挫折してしまったため)僕が考えています。
一般的な歌謡曲の展開をしないので相応に難しかったです。これは挫折もやむなし。
意識としては、BPMが変わるところで担当を変えることと、
(動画的な)ブギウギパートで、途中から琴葉パートが入ってきますが、そこから合作にすること。
あとは全体的なバランスを見ながら、という感じです。
音楽ジャンル的にはブギとブギウギとブギーロックの違いはわかりませんでした……。

一応想定難易度はツール30〜40で難しめ、という話だったのですが、
曲のテンションの高さも相俟ってすぐに難易度が上がってしまい、
最終的にツール56まで上がることになってしまいました。そういうキャラじゃないのに。
比較的強めの配置を序盤から切ってしまう形になり、
ラスサビは難易度的にもネタ切れ的にも非常に厳しい作譜を余儀なくされることに。
僕は結構力尽きていたので、この辺はショウタさんのナイスプレイが光ります。

変速については、前回はショウタさん由来のギミック変速が多く入りましたが、
今回は僕由来の変速主体となりました。ショウタさん由来なのは後半低速パート手前のギミック変速のみ。
こういう曲だとBPMに合わせた変速を入れたくなってしまいます。
加えて今回は後半の低速→中速地帯でそこそこ密度が維持できそうだから、その面でも悪さができるなと思ってつい。
低速→中速のところはBPM以外ほとんど構成要素が同じなので、
最初はショウタさんの手前の配置をまるまる引用して速度だけ上げる気満々でしたが、
全体的な高難易度化のあおりを受けて引用そのままだとあまりにも(縦連が)難しすぎたため、諦めて真面目に構成しています。

ラストについては、譜面を組むよりも前にショウタさんから、
「大きめの演出を入れる予定なので密度は上げすぎない方向性にしたい」という提案をいただいたので、
ショウタさんの密度感を参考にしていろいろと改案を試みました。
(曲が曲なのでどういう演出がつくかはだいたい想像がついた)
原案は結構ディテールを削ってしまっていたので、密度をやや上げる代わりに、
細かい部分のニュアンスを含めていくような感じにしています。
細かい配置が入ったことで密度以上に複雑さが上がってしまい、どうなるかと思いましたが、
ショウタさん的に問題ない程度だったのでよかったです。

演出は全面的にショウタさん担当。僕は1か所だけ色変化の案を出しました(弱)
規模の大きさもそうですが、楽曲動画トレース度も高いので、
是非見比べていただけると味わい深いかなと思います。
個人的には、NAMIGROOVEとKEENSPRINGの文字数が同じなのに運命を感じますね(?)
一方、この演出のおかげでこいつの投下位置にさんざん悩ませられることになるのですが、
それはまた別のお話。

ラストは大回復よりはウイニングランのイメージが強いし、
スタッフロール後ノルマ落ちでFAILED...というのが微妙だと思ったので、
本作はライフ制になっています。4:40になっていますがぬるいという意見がありました。
実は僕も4:50や3:40との択で迷ったのですが、低速が理不尽すぎるかなと思ったんですよね……。
一方、8keyのDB☆7はめちゃくちゃ難しいので、これでもDB☆6どまりです。
この程度の譜面だったらTarwilさんの旧ゲージ(※2:50)くらいしないとDB☆7にはいけないでしょうね。
8key魔界すぎないかい?

表明コメント「お祭りと言えば屋台。屋台と言えば…?」
たこ焼き、ということなのですが個人的には屋台と言えば焼きそばです(何)
まあその辺は人によって違うでしょうし、食べ物に限らないなら金魚すくいとか射的とかもありそう。

作品コメント「ショウタが 噂の新メニュー ずんだダンおにを 作るのだ 本場関西の ダンおに職人 izkのdicに 任せとき」
冒頭部分の替え歌です。ショウタさんの原案では後半だけ、かつダンおに職人ではなくたこ焼き職人でしたが、
だんおに制作者のことを慣習で「だんおに職人」と言うし、せっかくならそれにあてはめたいことと、
どうせなら歌えるようにみたいなことをリクエストした結果前半部分も増えて今の形に。
歌えるようにizkdicではなくizkのdicになっています。

難易度名「Octopus」
8に関係する言葉ということで無難にタコ。


No.403「Saururus」(第1部、投下番号4)
今回のSSLです。SSL名義で合作をやるのは6回目。
「七色の星が描いたキセキ」のあとがきにて、decresc.さんから曲候補をいただいた部分で、
ちなみにその6曲の中には別の企画で作譜予定の曲が1つ含まれていました\(^o^)/
と書いているのですが、これは本曲でした。いきなりの余談。

ページ内でも言及しましたが、この曲は2年前に挙がった候補曲でした。
選曲はすずめさん。いつかやるぞという話はあったものの、
この曲が収録されている「Fake Fireworks EP」が思いっきり夏(の終わり)がテーマになっていることもあり、
冬の多鍵祭には出しづらく、今の今まで先延ばしになりました。
Saururus=ハンゲショウの花が咲くのは主に6〜8月だし、
これの由来になったと考えられる七十二候の半夏生(はんげしょうず)も7月2日ごろなので、
この曲は夏の終わりイメージではないのですが夏なのは間違いないです。

しかし、2年先延ばしになったことの恩恵は大きかったです。
一番大きいのは9hkey(旧名himsiyauz)を候補に挙げられるようになったことです。
2年前の時点ではそもそも存在すらしないキー種でしたからね。
これまでSSLでは遊びやすさ、薦めやすさの高低はあれ、この譜面メインみたいなのはなかったのですが、
今回は界隈がそもそも9h(を含む新標準キー)ピックアップムードになっていたこともあり、
9hkeyが本作を象徴する譜面になってしまいました(真顔)

僕は譜面希望としては「11WkeyのDB☆6」を挙げています。2年前の時点でそう言っていました。
違う方向性になりましたがSKBさんもこの時点で12keyを候補に挙げられていましたね。
結局、すずめさんからの強い(?)要望で「9hkeyのDB☆7」が入ることに決まり、
良心枠入れなきゃみたいな話から12keyが良心枠行きになることになり、
apoiさんから「片手5keyの☆10〜☆11(後に★1へ上方修正)くらい」という提案があって今回の構成になりました。
9hの難しさが目を引きますがそれはあくまで現存譜面(特に高難易度)が少ないからであり、
DB☆7であればこれまでのSSLでも普通に出てきます。他の譜面もSSLの中ではマイルド寄り。
なので良心枠は入れなくてもよかったんじゃないかという説があります。
「謎」とかよりはよっぽど簡単。

一方作譜難易度は高かったです。構成難の「謎」や採譜難の子ねこのあくびとはまた別の難しさ。
パターンを出すのが難しく、バランス調整が大変なんですよね。
ドラムンを拾い出すと16分が大きく増えますが、それ以外で16分を含められる要素が少なく、
16分の有無で難易度が大きく変わってしまうのが悩みの種でした。
(5keyの想定難易度上方修正もそのあたりが影響しています)
さらにAlt成分もあるともう大変。

多鍵合作では想定難易度がブッチされやすいです。
標準的なキーと比較して必要とされるスキルが広いため、個人差が大きいのが原因だと考えています。
SSLはメンバー構成的にどうしても多鍵メインになるため、
ブッチ率がひときわ高くなってしまうんですよね。
今回は11Wについて、僕が作りたかったのはDB☆6であり、その想定でのラスト希望だったため、
ちょっと強めに牽制をかけることになりました。その節は申し訳なかったです。
ニャル子さんはDB☆7ですと注記を入れていたら、
「でもニャル子さんはダメだけどUZぐらいならまだ耐えてる可能性ある」というリアクションがあったので、
DB☆7上位みたいな譜面になりかねないし、それはこちらの作りたいものからも乖離するので……。

初手は12key。DB☆2〜3想定ということですが、12keyのDB☆3って思った以上に簡単です。
難易度表では☆7までがDB☆3ですが、花鳥風雪の下がゲージ80%で☆7なので、
初手であることも踏まえると相当下げないとDB☆3には着地できないと思いました。
というわけで相当下げました。とはいえ、この曲は細かい音が多い一方で目立つ音が少ないため、
Easy的な作り方をするのもまた難しいんですよね\(^o^)/
最終的にはこれでもDB☆3上位(ゲージ込)くらいで着地したので、見立ては正しかったといえそう。

2番手は5key。初手のapoiさんパートや、想定難易度の上方修正等を考えると、
多分もっと強く組んでもよい(もしかしたらもっと強く組むべきだった)のですが、
思った以上に難易度が上がらなかったです。構成が限られるのがしんどい。
最終的な難易度は☆11と☆12の間くらいだったので、想定のちょうど真ん中に着地したことになりますが。
おにぎり難要素もフリーズ難要素も乱打難(190の16分は5連くらいでも片手には十分脅威)要素もあるので、
一般片手プレイヤーでも程よくチャレンジングに遊べる譜面になったと思います。前回のはアレだったので……。

9hは一旦とばして、ラストは11Wkeyでした。ラストなので難しくしつつも、
ラストはウイニングラン的なものを作れそう、ということでここを希望したのですが。
良し悪しはさておき、強い牽制の甲斐あってここまでは無難にDB☆6進行だったので、
自分のイメージ通りに作……ったつもりですが主題は難しすぎたかも(汗)
1か所以外はそこまででもない(手前までと同格か、やや上程度で済んでいる)はずで、
おにぎりとAltを含んだ16分5連を含むあそこだけが突出して難しい、みたいなイメージです。
ただ構成的におにぎり以外の上下分散をあの形にしたかったんですよね\(^o^)/
2連+2連だと全然打てなかったので間におにぎりを入れて5連にしましたが、それでも難しい。
アウトロは完全にイメージ通り。ラストは露骨にノート数調整地帯です。

で、問題の9hです。
SSLのパートの決め方は、最初にキー提案者が作りたいパートを取って、
残りを他と重複しないように他メンバーを割り当てるようにしています。
ちょうど3人が同じパートを希望しない限り、これで割り当てが可能です。
本譜については、提案者のすずめさんが初手を希望されていました。
なので、初手すずめさんは必然となります。「この難易度を作るぞ」という気概を感じます。

しかし、他はパズル的に決められたものであるため、2番手がSKBさんなのは完全に偶然です。
これにより、9hが上手い(すずめさんは全一、SKBさんは全二)人たちが前半を取って、
相応に難しくしたうえで9hが上手くない2人に引き継ぐという、恐ろしい無茶振り状態になってしまいました(迫真)
本作は他の譜面の難易度が知れているので、3番手の僕に引き継がれた時点で、
あとの3つを大きく突き放す王者の風格を感じる難易度になっていたのでした。
とはいえそれは9hの発狂譜面が存在しないのが一因ではあるのですが。

僕は9hはDB☆4適正です。いっとうしょうHardはクリアできません。
僕パートまでの譜面は最初以外太刀打ち不能。2番手のラストが曲的には休憩ですが、
譜面的にはここにもがっちりと詰め込まれていて逃げる余地なし。
そもそもこの難易度で作譜しようものなら配置ミスすら気づけないかも。

9hというキー種はどのように打てばいいか分かりにくいですが、
上位陣は、
 ・左手→固定運指(11Wみたいな移動で対処しない)
 ・右手→5本指で完全固定か、4本指で準固定運指
みたいにやっていることが多いようです。
それにより、特に右手側は取り方によって打ちやすい配置、打ちにくい配置の差異が出ますが、
理論上打てない配置は(少なくともこのレベルでは)ない、ということでした。

というわけで、まず最初に9Akeyで自パートを仮組みして左右のバランスを考慮してから、
それを崩さないように9hの形に置いていくという謎の作り方をしました(^o^)
もちろん本質的に違うキー種なので形やバランスは見直しつつですが。
SKBさんから3〜5本指に対してそれぞれどういう配置が難しいのかという情報をいただいていたので、
それを参照しながら後半に難しめの配置を置くように調整しています。

今回最重要視したのは、適切な難易度にすることです。
僕パートで突然勢いが減退してしりすぼみになってしまったり、逆に無自覚に暴走してバランスが終わり散らかしたり、
そういうことが起きないよう、とにかく適切な難易度にすることを意識しました。
個人差が大きいとはいえ、僕パートが飛びぬけて難しいor易しいという話は聞かなかったので、
たぶんうまくいった……はず。
後続のapoiさんは超低速テストプレイを駆使して、密度だけに頼らない絶妙なバランスで構成されていたこともあり、
本譜については「程よい終盤難」という難易度評価が多い印象を受けました。ここはapoiさんのナイスジョブですね。

表明コメント「証明書を更新しました」
2年先延ばしにされたということは証明書を更新しないといけないんですよね(?)
というSKBさん案です。

作品コメント「水辺に涼しげに咲くハンゲショウの花は、夏の終わりを予感させるようで。」
もともとFake Fireworks EPの紹介文を部分的に引用する形で書いていた、
「去りゆく夏を惜しむかのよう」という案があったのですが、
これはあくまでFake Fireworksという曲(およびEP)のフレーバーであり、
6〜8月に花を咲かせるハンゲショウというものとは一致しないよなあと思ったので、
夏が終わるというテイストを残しながら改めて考え直したのが現行案になっています。

難易度名「Magnoliids / Piperales / Saururaceae / Saururus」
それぞれモクレン類、コショウ目、ドクダミ科、ハンゲショウ属です。
Saururusの植物分類をそのまま持ってきています。SKBさん案。
ラテン語なのもあって見慣れない言葉が多くいかついですが、まあ。
マグノリイッズ、パイペラーレス、サウルラーケアエ、サウルルスと読むはずです。
(古典ラテン語の発音記号上はSaururaceaeはソールレイシーっぽいし、
 Saururusもソールラスっぽいんですけどね)

難易度名に関する余談。
SSLでは今まで、譜面の並びは場外乱闘式、すなわちキー数の少ない順に並べ、
同じキー数なら標準キー優先で無印→大文字→小文字のアルファベット順でした。
(個人的にはこの並び順が一番理にかなっていると思う)
その並びの場合、本作なら5→9h→11W→12となるはずです。
しかし、この難易度名を採用する場合、順番を変更することはできないので、
このままでは12key、つまり良心枠の譜面に曲名そのままの名前が付与されてしまうことになります。

それは微妙だよなあということでSKBさんと一緒に考えた結果、
今回はイベント的に9h(を含めた新標準キー4種)がピックアップされていることから、
9hを後ろに回して曲名難易度を付与することで、本作でもピックアップすることになりました(謎)
これもあって本作は9hがメイン譜面っぽく見えてしまうんですよね。それでもいいんですけど。
なんやらで初回投下枠(新標準キー特集)で投下されたので、その面でも9hがメイン譜面っぽく以下略。


No.404「Earthquake Super Shock」(第1部、投下番号17)
今回のネタ合作枠でした(何)

最近は主に金曜の夜にFUJIさんがDiscordのボイスチャンネルにいらっしゃることが多く、
そのプレイを見ながらだんおにについて話したり雑談したりしています。
FUJIさんは僕のだんおにルーツの1つでもあり、受けた影響の大きさは計り知れないほど。

ボイスチャンネルではちょくちょく(FUJIさんに限らず)だんおにの配信がされていますが、
最近のプレイヤーは通常、難易度表か多鍵DBが導線になっているため、プレイする作品はそっちに寄りがちです。
一方、FUJIさんはそれらに依らないチョイス(特定の作者を巡回、コンセプトに沿った選択など)をされるので、
中々日の目が当たらない作品が取り上げられることも多く、いつもとは違った刺激があります。

4月11日(金)。この日の巡回テーマはESS合作(以降、「原作」)でした。
収録譜面を上から順番に触っていくという趣旨です。
原作のリリースは2010年10月。そのまま企画者のMFV2さんも巻き込んだ思い出トークで盛り上がりました。

作譜難易度の高さにも関わらずなぜか55譜面も集まっていて、しかも内33譜面が5key。
当時の勢いの大きさというか、面影みたいなのを感じますよね。
とはいえ15年前だとまただんおにが譜面的に成熟しきっていない時期。
(ちょっと言い方は悪いですが)配置や構成にミスがあって譜面の体をなせていないものもあるし、
そういうことがまず起きない最近のだんおに勢ってすげえよなあと漫然と感じていました。
自分を振り返ってみても15年前はまだ安定感が少なかったと思いますからね。
そうなると気になってくるわけですよ、今のだんおに勢がこの曲で譜面を作ったらどうなるのかが。

というわけでものすごく軽いノリでそんなことを口走ったのが運の尽き。
しかも間が悪いことに(?)、同席者の中でMFV2さんとFUJIさん以外はことごとく原作不参加なのもあり、
破竹の勢いで不参加組でESS合作をやる今回の企画が始動してしまいました。
信じてもらえないかもしれないが、悪気はなかったんだ。許してくれ……。

2010年というのはどういう時代だったのかを軽く検証します。
 ・MFV2さんが管理する紹介botや、FUJIさんと僕でやっていた紹介企画が始動しました。
 ・15Bkeyや16ikey(の原案)が登場したのが2010年です。15Akeyはまだありません。
 ・難易度表はまだありません。もちろん多鍵DBもありません(そもそもapoiさんもまだいません)。
 ・ぽっつべはまだありません。
 ・七鍵祭'10ではプレイヤーイベントとして、7日間にわたり旗取り合戦が計10回開催されました。
 ・冬祭り'10には制作者として計108名が参加。作品総数は194でした。
 ・6月に小惑星探査機「はやぶさ」が帰還しました。
 ・日本でTwitterが本格普及し、「〜なう」が流行語になりました。
 ・「マトリョシカ」「ローリンガール」「モザイクロール」などの楽曲が発表されたのが2010年です。

……(^o^)

メンバー的なところを見ると、当然ですがSKBさんはまだだんおににはいません。
decresc.さんは長期離脱中。ショウタさんは大学受験期間ということで、
いずれも原作不参加なのも納得の理由となっております。
一方僕はというと普通に大学生だったので、試験やレポートと重なる時期は忙しいですが、
少なくとも8月中旬〜9月は長期休暇(夏休み)だったため、
原作の準備期間は普通に暇を持て余していたはずです(真顔)

多分ですが、東方シリーズをやったことがなかった中での東方アレンジだったし、
持ち寄りだったしで今一つ興味を見いだせずに見送ったんだと思います。
ならなんでお前はセプテ合作に参加してるんだ?? よくわからん。
今も東方はやったことないですが、当時は緋想天が外伝作品であることすら知らなかったです。
不参加だったのがきっかけで今回の合作になったとはいえ、
当時MFV2さんの5key200作達成を祝う気があるのなら参加するべきだったと反省しています。
東方を知る知らない以前に、こういうのこそ「参加することに意義がある」ってやつなのに。

かくして、MFV2さんと不参加4名でESS合作をやり直すことが決まったわけですが。
原作に収録されているキー種は5、7、7i、9A、11の5つのみ。当時の情勢を考えればやむなし。
一方で2025年の今となっては選択肢はいろいろ(山ほどあると言っても支障がないくらい)あります。
というわけで、原作にないキー種の譜面という制限が間もなくつきました。
キー被りなしは暗黙の了解的に。ショウタさんがかなり早い段階で23keyの譜面を作ったので、
そのままdecresc.さんも23keyに行ってしまうと23keyだらけになるよなあみたいなのがあって、
結局MFV2さんが12key、decresc.さんが11Wkeyに行くことになりました。

僕はというと、最初は11Wで行くつもりでしたが、上記のようなことがあったので、
一度見直して11Lをチョイス。普通だな!
この曲のオケヒなど、目立つ音が多いとそこに二次元配置等を入れて11Lの形にしやすいので、
あんまり密度的には上げずに移動を楽しむ系にすることにしました。
とはいえ、楽曲が約4分、かつユーロビートということで伴奏面での幅が出しにくかったため、
作譜は大変だったというか、ちゃんとペース配分を考えていないと窒息するなあと思ったのでした。
MFV2さんみたいに、勢いでガーッと作譜して形にできる(そういう作譜が得意)ならそれでもいいんですけどね……。

展開を考えながら適宜パワーセーブするのも難しかったですが、シンプルに一番しんどかったのはノート数調整です(何)
いけそうで絶妙にかみ合わないみたいな状態が続きましたがどうにかきれいな数値に着地できました。
作り始めた時点ではフリーズがこんなに多くなるとは思わなかったです。
次点は前半のペース配分の構築ですかね。ここは今までの経験が活きたかも。
2010年時点ではこういう構成にはできなかったはず。まあ11L自体まだ作っていないですが\(^o^)/

さて、今回は参加人数が5人と、本当に「ちょうどよい」規模なので、
せっかくこういうのをやるなら、ということでリレー譜面も混ぜることを提案。
標準的な7keyでリレーをすることになりました。
パート分けの結果、僕は初手を担当することになったのですが。

もうこの時点で、ショウタさんとdecresc.さんがツール30弱くらいの譜面を作っていて、
多鍵メインなら多重押しが入りにくい(入れてもいいのだけど)から、
多重押しありの方が原作含めて差別化しやすいかも? みたいな話をSKBさんとしながら、
一応ツール40あたりを想定して初手を作ってショウタさんに引き継ぎました。
(原作7keyにも多重押しあり譜面はありますが、正統派な譜面には少ない)
その後、ショウタさんが比較的強めの続きを作り、ツール29でdecresc.さんにわたったので、
「あぁ、これは60コースかな」と思いながら見守り、最終的に63に着地。
多重ありならBメロはこの配置だ! と思って入れた配置が3番でMFV2さんにいい感じに踏襲していただけて、
ありがてぇ〜〜〜と思ったとかなんとかがあります。

すべてのサビにDown!! Down!!がありますが、それをDown(↓)にあてる人とあてない人で二極化していたのが面白かったです。
僕はあてる派です。それを意識して11Lを選んだわけではないですが、11Lには↓が2つ(EとF)あるので、
その辺の表現がやりやすくてありがたかったですね。3回ともやってます。
SKBさんの譜面(Hardの方)が上がってきたときに、SKBさんなら間違いなく↓にするだろうと思い、
確認しに行ったら僕が思っていた以上に露骨に↓だったので感動しました。

今風ということで歌詞表示も増えています。入力された歌詞表示を確認したところ、
手元の歌詞とは異なっている部分が数か所あったので一応議題に挙げたのですが、
その結果、ただ単に僕とMFV2さんで参照している歌詞の転載先が違っていたのが原因で、
しかもそのどちらも公式歌詞とはズレているところがあることが判明し、
MFV2さんが怒りのブックレット参照をされていたのが面白かったです(すみませんでした)。

名義「MFV2EX」
(リレー合作としての)名義「ESSEX」
表明コメント「裏MFV2」
作品コメント「作品数が裏200に達成しました!!!!!!!ありがとうございます!!!!!!!!!」
合作譜面の難易度名「Special」
すがすがしくノリで決まっていった諸々です。
作品ページ最下部の画像に大体のことは載っています(謎)

MFV2さんの400作目合作は、合作名義が単に「MFV2」になっているのですが、
そのせいで、decresc.さんが作品一覧に合作である時に備考に書かれている「合作(合作名義)」のところが、
「合作(MFV2)」になっていてそれが僕にウケてしまったというところに端を発しています。
(というか400作目合作がもう3年以上前ってマジ……?)
また、多鍵祭'24 Winterで裏場外乱闘をやったときにMFV2さんから、
「こういうノリなら間違いなくIDがYorixiroExになる」みたいな話があって、
もし原作の名義が「MFV2」だったら今作の名義は「MFV2EX」になるなあとか思っていました。
ESSEXだといろいろ台無しになってしまいますからね。

しかし、非情にも原作の名義は「Various」でした。
VariousならVariousEXって意味わかんないし使えないなあ。ああ、原作の名義がMFV2だったらよかったのに。
そんな感じでグループDMで泣きつきました(もちろん、そうなってるから名義が思いつかないという意味で)。
その後も名義に悩み続ける僕らでしたが、ふとMFV2さんが、
「今から原作の名義をMFV2に変えればいいんじゃね?」という神の一手を思いつきました。

かくして過去の記録は改竄され、我々はMFV2EXを名乗ることを許可されました。
そこからは早かったです。本作のノリが裏場外乱闘と同じなので表明コメントはそのまま「裏MFV2」に。
作品コメントも直で決まってしまいました。実は日本語がおかしいのですが(達成ではなく到達)、
修正するとその時のノリを損なってしまうのでそのままGOサインが出ることに。

その後、スコアツイート等に出す譜面単位の名義も必要になったので、
そこでは(ネタバレの心配がないため)満を持してESSEXが採用されました。
譜面名は1つだけリレー合作という意味で特別なのでSpecialという雑な決め方です。

個人譜面の難易度名「Sphere」
Sphereは球、球体という意味ですが、「なんで?」ってなりますよね\(^o^)/
GBAの本格RPGシリーズ「黄金の太陽」に登場する、ヴィーナス(地属性)のエナジーの1系列が元ネタです。
クエイク→アースクエイク→クエイクスフィア。あとは見ての通りです。
黄金の太陽2連作(開かれし封印→失われし時代)はマジで名作です。テキストが変なのはご愛嬌。
今はNintendo Classicsで両方遊べるので是非。


No.407「Galaxy Hero」(飛び入り、投下番号F)
今回の場外乱闘でした。

今回はガチ目に主犯だったため、コメント内で結構詳しく経緯を書いたのですが、
要するに音ノコギリさんがボイスインされたことがきっかけになり、
そこから流れるように話題が展開していったということです。
他の人が作らないから作る、という思考パターンは多鍵勢なら結構あると思います。
譜面を無限に生み出せるほどの時間はないので、どうしても優先順位をつけることになりますからね。

何らかのランダム要素を踏まえて譜面を作るという試みは個人的にはとても面白いと思います。
普段作りの作品ではありえないようなものが出来上がるからです。
(昔は「最善を尽くすべし、縛りなどもっての外」というきつい思想信条をもっていたのですが)
僕だと今回の機会がないと10keyなんてのは作らなかっただろうし、
長月さんの17keyやruiさんの5key、decresc.さんの16ikeyなど、
本作だけを見てもレアものがいっぱい。いい刺激になります。

すずめさんからランダムでキーを選ぶイベントの話、それを受けてdecresc.さんの1d20合作の話。
ちょうどSKBさんがアリーナバトルで使うボット(danoni-arena-bot)のチェックをやっていて、
ダイスロール機能が一時的に生きていたからそういう発想が出てきたのかは定かではありませんが、
そういう話が出てくると「ひくしお9かない9お!」となるわけですよ。
(個人的に「ひくしお9かない9お!」は「ひく」を変えることで汎用性があるし、Iタイプ時限定で絶妙に3枚抜きしているのが面白くて好きです)
まあ、その時にはチェックも終わってアリーナボットが落とされていたので、
引くためにわざわざアリーナボットを起動してもらったのですが(殴)

自分としては単に一発ネタくらいのつもりだったんですが、
僕が引くや否や同席する他の方々が続々と引き始めて、
最終的にそれが今回の場外乱闘になってしまいました。
面白いのは、すずめさんが参加していないことですね。
企画に動力を投入しつつ自身は参加しない、というのはDOVAランセレ合作の時もそうだったので、
すずめさんには僕以上に場外乱闘教唆犯としての適性があるのかも。
(一部では黒幕と言われていましたが、不参加なのでページ内では表記なし)

かくして場外乱闘が始まったのですが、僕はこの時点で少なくとも、
・レゾナンスジャズのHYPER譜面ラストパートの作譜
・TOWARDの作譜(3譜面必須)
のタスクを抱えていて、そもそも夏は飛び入り可能期間も長くはなく。
これら+場外乱闘となるとパンク寸前でしたが、まあやらない理由はないよなあというか。
こういう流れになった以上はしょうがないよなあというか。
そんなわけでお盆休みが爆発四散しました。

僕が引いたダイスは10。10個のキーを使うのは標準キーには存在しない一方、
非標準なら複数名が作っているものだけでも10、10A、10pの選択肢があり、
キーのチョイスには困りませんでした。今回は無難に10keyを選択。
あまり一般的じゃない引き方をしたのがdecresc.さん(16)とSKBさん(18)です。
decresc.さんは甘んじて16ikeyを受け入れていて、シンプルにすごいと思いました。
これも数々の合作で無茶振りされて耐性がついた賜物でしょうか。

問題はSKBさんの18です。現存するのは18keyのみ。
18keyは今風に言うと「9A+9d」(9dは18の新配置の下段を取り出したものなので順序が逆ですが)。
瀬尾椿さんが2012年に考案されたキー種が2024年頭に復活を遂げ、
現在の知見を取り入れた新配置も増えて18keyが遊びやすくなった、まではよかったものの、
その下段のみを抽出した9dの方が広まってしまったため、
結局「18key」として衆目を集めることはかなわなかったのですよね……。
今回はアリーナボットくん迫真の無茶振り。さすがのSKBさんも頭を抱えるレベル。

それを見てふっと思ったのが、「そういえばパンパネも18だよな」ということ。
そういえば……くらいの感じで口に出したのですが、SKBさんが乗り気になってしまい。
パンパネ(キリズマもですが)とだんおには同一ページに置かれることを想定していないので、
場外乱闘の枠組みでパンパネが入るとなるとかなり無理やりな対応が必要になります。
こうしてMFV2さんのお盆休みが爆発四散しました。本当にすみませんでした。
毎度ながら無茶振りに応えていただきありがとうございますm(_ _)m

飛び入りの締め切りが16日の18時である一方、TOWARDの作譜が終わったのが15日の深夜。
1譜面作れれば上出来、間に合わない(=イベント終了後追加)線も覚悟していましたが、
Galaxy Heroという曲がめちゃくちゃ譜面を作りやすい曲だったため、事なきをえました。
割とどんな形の譜面を作っても合うし、素直に曲に沿うだけでラストに見せ場が作れるので、
これはSKBさんの選曲の妙だと思います。
1譜面は比較的余裕をもって完成したので、せっかくなら10keyに存在しなかった、
多鍵DB☆2の譜面を作ろうと思い、最終的に2譜面作ることができました。

10keyを作る上で、8keyとの差別化に注意するようにしました。
9Aや11jも近いキー種にはなりますが、11jはTabへの移動があるので別物になりやすく、
9Aはそもそも10keyの要素であるEnterを積極的に使うようにすれば差別化できるでしょう。
8keyはその思想とバッティングするので、10keyならではの要素を考えるなら、
8keyではできないことを模索するのがポイントかなと思います。
というわけで、愚直ですがI+Enterを積極的に入れていくことに。
露骨にI+Enterを入れるだけだと浮くので、右側+Enterの形を広く採用しています。
総じて8でも9Aでも11jでもない、まさしく「10key」という譜面に仕上がったと思います。

作品コメント「全部知ってる場外乱闘部の皆さん vs. またしても何も知らないぷろろーぐさん」
もともと後者側のサムネイルがdecresc.さんから出ていたのですが、
思いついたので作りましたみたいな感じで前者のサムネイルが出てきて、
結局両方採用されることになり作品コメントもそれに追従することに。

難易度名「Stellar / Galactic」
当初は1譜面だけの予定だったため、曲名に合わせてGalacticにすることは確定していましたが、
なら下位難易度の方はどうするんだ、ということに。
結局Galacticが銀河→星がいっぱいということで、星を1個にすればいいかなと思いつき、
下の方はStellarになりました。


続いてイベントについて振り返ります。

僕がイベント運営に入った2022年以降の夏の多鍵祭は、
例年だいたい80〜90程度の作品(除事前飛び入り)が集まっていたのですが、
今回は67作品と、比較的コンパクトな規模になりました。
基準に満たなかったため、開催期間も1日短縮されています。
5月にイベントがあったことでそっちに分散したんでしょうかね?
その結果最終部も例年よりコンパクト運用になっています。これでも増やした方。

今回はやはり、9d、9h、11j、12iが標準キーになって最初のイベントということで、
イベントとしてもピックアップ(メンバーページで色分け)していたことで、
それらに対する注目度が最も高まったと言えると思います。
特に破竹の勢いを誇るのが9h。旧名himsiyauz。
僕はなんでこのキーがこんな人気になっているのかよくわかってないんですが。
ネタ的に面白いのはそうなのですが、所詮はネタの域を出ない、と思っていたんですけどねぇ。
あのFUJIさんがハマっているのが恐ろしいです。
イベントが終われば落ち着くかと思ったけど、当面この勢いが続くかも。
合作でしか作っていないので個人で作りたいの気持ちはあります。

標準キーの譜面を全部作った人にとっては、今回の標準キー追加でそれが剥奪される形になったので、
それらを全て作る人が現れそうな気はしていましたし、実際にCieさんがそうでしたね。
それとは別にgoeさんが新標準4種を全て載せる作品を制作。
この辺を見て、「初回投下で9d、9h、11j、12iを1つずつ出して、ラストにTrick Star」という案を思いつきました。
Trick Starは何がとは言いませんが「面白くて話題性のある」選曲なので、
そういう面でもこの位置にぴったりはまってくれたのがよかったですね。

サマービーチは見ての通り。Cheer Up!は12iだけが初制作キー。
Saururusも実質9hがメインと化したので、いろんなキーの譜面を織り交ぜつつ、
新キーがメインたりうる作品群を持ってきたつもりではあります。
(要は新キーは添えるだけ、みたいな作品は入れないようにしたということです)

誤算だったのがPine Soda。これは作品提出・投下順考慮時点では13keyは下のみで、
9d、9d、13という構図になっていました。というわけで文句なしに初回投下に選出したのですが、
修正期間に9dより難しい13の上位譜面が追加されて9dがメインっぽく見えなくなってしまった上に、
この譜面追加によって60分投下枠に対する実効時間が40分(想定上限ライン)を超えてしまうことに。
しかし、他の9dはCieさんの冬蛍しかなく、そちらを入れるとトップに据えたサマービーチが採用できなくなり、
全面的に破綻してしまうため已む無し、すまぬ、となったのでした。

譜面追加で作品の性質が変わってしまうというのは普通にあり得ることです。
でもこれを嫌って「譜面追加は事前に運営に伝えておいたもの以外NG」みたいにしてしまうと、
それはそれですごく窮屈な感じがしませんか?
常識的な範囲では譜面数は多い方がいい(楽しめるものが増える)ですからね。
だから今回は、この枠に対してマージンをほとんど用意していなかった僕がよくなかったんだと思います。

同じ偉業を複数の制作者が同じイベントの範囲内で成し遂げた時は、
極力イベント側で配慮して時間上も同時に達成したようにした方が、
いろいろと丸くおさまっていいんじゃないかなと考えています。
今回は最終部に余裕があったので、あいすさんとCieさんには同時にフィニッシュしてもらうことにしました。
複数作が出てくる通常枠より、最終部の方が注目も高くなりますしね。

今回投下するにあたって扱いに非常に困ったのが、
・ボクと☆のものがたり / 長月
・ずんだタコヤーキ / keen spring
の2作品です。どっちかが問題みたいなのではなくセットで困った感じ。
(なお、以下は当該の作品提出を糾弾する意図はないのでその点は言及しておきます)

まず、ボクと☆のものがたりは狙いすぎです。もうこの時点で置ける場所が限られます。
こいつを最終部に置くとDisasterが置けなくなるし、内容的にも初日の方がいいでしょう。
一方、ずんだタコヤーキは作品のノリや譜面難易度はそうでもないですが、
曲のラストにエンディングが附属していて作品内でスタッフロールも流れます。
こいつをトリには置けないので、初日ラストが一番しっくりくる枠……と言いたいところですが、
すでにそこには先客がいるのです。うがー。
というわけで後者には最終部のトップにいってもらうことになりました。

関連するわけではないですが、今回は今までみたいに「ザ・大トリ」みたいな作品がなく、
ラストをどうするかかなり悩ましいことになっていました。
(曲的にはボクと☆のものがたりが一番ラストっぽいまであります)
いろんな候補が上がりましたが、最終的にはdecresc.さんのハルジオンがラスト枠に。
しんみりな終わり方になるので、手前の投下で激しいのを出しています。具体的にはDAYBREAK。
意外性のあるラストだったのではないでしょうか。

そんなわけで、今回も悩ましかったですが恣意的な組み方をした作品たちです。

・第1部第1投下(1〜5)
新標準キー総なめ+総なめ作品Trick Starでフィニッシュ。上述の枠です。

・第1部第2投下(6〜9)
対照的に一般的なキーの作品のみにしています。移動要素もナシ。

・7. 777 / chip
これはここ以外ありえないでしょう。
地味にボーカル版も7の倍数にしていますが地味なのでカット。

・18. もういやーや / Peach Blossom
自身の作品番号も188で曲名を意識されているので、イベント側でも尊重。

・20. RetroRoman_Battle / すずウタ
・β. The Decisive Battle -from FINAL FANTASY VI- / ティックル
この2つが同じ投下枠になったのは偶然なのですが、
せっかく同じ枠になったのでバトルつながりで横に並べてみました。

・22. Luminous Passage / Reiage
実はこいつが大トリの案も考えられていました。
外れることになったので、5keyつきであることもあり片手5key Packageへの架け橋役に。

・36. ボクと☆のものがたり / 長月
上述の通り。初日ラスト。

・37. 夏色ofサイダー / SKB
さわやかに2日目トップを飾っていただきました。
なぜ曲名つながりで「夏色アウトサイダー」と横繋がりじゃないのかという話も上がりましたが、
シンプルに僕が似た曲名だと気づいていなかったのと、本作を最終部にいれることができなかったためです。
(すでにSKBさん絡みの合作が2つ入ることが確定していた)
まあ、アウトサイダー(Outsider)のサイダーは飲み物のサイダー(Cider)ではないですが。

・45. +45 / Cie
みての通りですが、曲名はこれで「プラス思考」と読むため(-45さんについても同様)、実は45は関係なかったり……。

・53. 夕焼け小焼けでまた来週♪ / Peach Blossom
・54. お月様のダンス / Half moon
夕方にお別れしたら夜になって月が、みたいなニュアンスで並べました。
「夕焼け小焼けでまたInsane♪」で通常投下枠を終えるのもインパクトがあるかなと思い、結構悩みはしたのですが。

・56. やせいのだいけっとう / 蒼宮あいす
・57. 雪解け色フラワーズ / Cie
上述の通り。標準キー再コンプフィニッシュ特集。
イベント的に新標準キーを推していたのでその面でもこの投下枠を組めたのはよかったです。


つづいてプレイヤーイベントについて。
といいつつ、スピツイ的にはCOMBO Battleの前回変更した仕様がなんとなく納得いかなくて、
従来の「コンボ率ベースの10000上限」に戻したくらいで、特筆する要素はなかったです。
作品集についてはチャットログをご覧ください(何)
というわけでアリーナバトルについて振り返ります。

今回は参加人数が少なかったため、初めてシングルエリミネーション(要はトーナメント)ではなく、
リーグ戦が採用されました。4人2リーグに分かれて各リーグ1位同士の決勝戦で締め。
しかし、リーグ戦の場合はそのリーグに所属するほかのすべての人と対戦が発生するため、
これまでは意識的に避けられていた格差マッチみたいなものが発生。
ハンデの導入も今回初めて行われましたが、SKBさんが無限に悩んでいたのが印象的でした。
譜面のチョイスでなんとかできるならそれに越したことはないんですけどね……。
今回のハンデは固定加点のみでしたが、どう運用するのがいいのかは正直よくわからんです。
人数が増えてトーナメントにできるのが一番いいのは間違いないですが。

ハンデ関係で面白かったのは、ティックルさん(ハンデ+50点) vs. すずめさんの試合で、
ティックルさんが「MAX-51」のスコアを取ったため、すずめさんがAPしないと勝てないという状況になったことです。
すずめさんのPCの調子が良くなかったため、すずめさんは画面共有をつけることができず、
ティックルさんは画面共有をつけられていて、観戦側はティックルさんのプレイ結果だけが見えていたため、
「すずめさんは果たしてAPなのか!?」みたいな話になっていました。
譜面はひるさがりの夢[Hard(Lv.18)](11L)で、APも十分可能な譜面だけに余計に。

アリーナバトルのルール上、多鍵については「原型をとどめるキーコンのみ可」という形で、
キーコンについては強い制約、実質キーコンNGのルールになっているのですが、
5keyのみ片手、両手という概念があるせいでキーコン全部許可ということになっていました。
しかし、今回は片手5key Packageがあったので、片手5key Package収録作品に限り、
片手プレイ必須という条件がつきました。

僕は多鍵祭'24のアリーナバトルで、PCの処理落ちが原因で敗退。
それが強い動機付けとなってPCを買い替えたので、今回はある意味リベンジとも言えました。
結果的にはなぜかリーグを1位で勝ち抜いてしまい、決勝戦にてgoeさんと対峙。
その勝負の行方はいかに!?

というわけで各対戦を振り返ります。

1回戦:vs. ショウタさん
・ボクと☆のものがたり[Normal](5)
・漢祭り[女人禁制](5)
・お月様のダンス[Moon](7)
・オレンジ・ムーン[Hard](11L) ←ショウタさんBAN
・雪解け色フラワーズ[Normal](12i) ←izkdicBAN
結果:3-0で勝ち

12iはそもそもキーボードの都合もあってDB☆3くらいまでしかできないので、BANは即決。
とはいえ、ショウタさん vs 僕はたぶんショウタさん側に勝ち目がないので、
これハンデなしはちょっとかわいそうかなあという気がしますね……。
ハンデありの場合はお月様のダンスをBANしなければならなくなる可能性が高いです。
もっと低難易度に寄せてハンデ1点(APすれば勝ち)にするのがよさそうに見えます。
ボクと☆のものがたりは両手プレイ。お月様のダンスプレイ中に、自パートのなんでもないところでシャキンを出してしまい、
思わず「あっ!」と声が出たのですが、それが「切った音がした」などと笑いを呼ぶことになりました。

2回戦:vs. ティックルさん(ハンデ+50)
・furioso melodia[Furious](5)
・Luminous Passage[Passage](7i)
・Trick Star[Shiren](9d) ←izkdicBAN
・シュガープラムフェアリー[Fairy](11) ←ティックルさんBAN
・ロベリア[Normal](14)
結果:3-0で勝ち

14keyはクリア力はティックルさんの方が上ですが、そこそこノート数が多い譜面なのもあり、
精度で十分まくれるかなと判断して9dの方を消しました。
これの手前に先述の「ティックルさん vs. すずめさん」のマッチがあり、
ティックルさんが(MAX-51とは別に)ノート数が少ない譜面でMAX-50未満のスコア(すずめさんが勝利不可能になるもの)を取ってしまい、
SKBさんがそれを警戒してか今回は全体的にノート数の多い譜面が選出されていたので、
さすがにこれならロベリアの事故以外負ける要素がないかなあという感じです。
ここまでノート数が増えると+50点が空気になるというのもハンデ設計の難しいところです。

3回戦:vs. すずめさん
・新世界より (アレンジ)[Insane World - NM](5) ←izkdicBAN
・memento[Normal](7) ←すずめさんBAN
・fickle[cat](9A)
・ナイコメなこちゃん[Super Hard](11L)
・レゾナンスジャズ[NORMAL](23)
結果:1-2で負け

ギミック+低速の新世界よりと、後半の多重押しがキーボード的に反応しないfickleは勝ち目なし。
ナイコメなこちゃんは事前にちゃんと内容を把握して練習していれば勝てなくもない譜面だったので、
そこは少しもったいなかったなあという感じがします。
レゾナンスジャズは、そもそも僕はこの程度の譜面でもふつうにミスが出るので、
全敗を覚悟しましたが、すずめさんが初見で、あいすさんパートの変速で盛大に崩れてしまったため、
僕の勝ちになりました。それでいいのか?
僕のスコアはMAX-12のようなので、自分にしては頑張った方かなとは思いますが。

なお、もしここで僕がレゾナンスジャズでも負けていた(つまり0-3で負けた)場合、
僕とすずめさんが両者リーグ成績2勝1敗、試合成績6勝3敗で完全に並ぶことになります。
今回のリーグ戦で同率になった場合、「試合の勝ち数が多い方が上位、それでも同率なら直接対決の結果に準拠」だったため、
レゾナンスジャズで負けていたらそれがそのままリーグ敗退につながってしまうところでした。
お前はその勝ち方でいいのか?

決勝戦:vs. goeさん
・Crazy Night[Hard](5)
・Luminous Passage[Luminous](5)
・Earthquake Super Shock[Sphere](11L)
・Galaxy Hero[Very Hard](11W) ←両者BAN
・Saururus[Saururaceae](12) ←ランダムでBAN選出
結果:1-1で引き分け

今回の見どころさんだったやつです。結果だけを見れば「引き分け」ですが、
99.9%はgoeさんの勝ちといっても過言ではないくらい怪しい引き分けです(真顔)
BANについては、片手5keyでCrazy Nightはさすがに勝ち目がないのですが、
11Wでも譜面がある程度難しいと精度でまくることができない(地力はgoeさんの方が上のため)し、
そもそも初見だったのもいやで、今回はこいつをBANすることにしたのですが、
goeさん側も初見譜面であることを警戒してのBANだったため、思惑がかぶってしまいました。
アリーナバトルではBANがかぶったときはダイスロールでもう1つのBANを決めることになっているので、
そのルールにのっとってSaururusが消えました。ちなみにここでESSが消えていたら詰んでいました(迫真)

勝敗だけを見れば、Crazy Nightはまあ勝てず、Luminous Passageは両者APで引き分け、
ESSは僕の勝ちで「1-1、引き分け!」だったのですが、その実態は
・Luminous Passageはgoeさんは片手プレイ(僕はひよって両手でやった)、しかもFS数的にも内部スコア的にもgoeさんが上
・ESSはかなり研究ゲーの側面が強く、僕はそれを制作者補正でねじ伏せただけ
 配信をつけていたので、僕のプレイを見れば誰でも制作者補正だというのがわかる
 加えてgoeさんが鬼の制作者補正に3点差まで肉薄する結果となり、逆に「goeさんがすごい」と称賛される
というわけでほぼgoeさんの勝ちといっても過言ではない引き分け方でした。
いうなれば「試合に引き分けて勝負に負ける」みたいな感じ。それいいところ1つもないじゃないか。


最後に、今回のお気に入り作品です。例によって個人作は1人1作品まで。

6. Alice in underground / Birdkuchen
7. 777 / chip
26. 漢祭り / goe
ε. すいーつちゃーじすぽっと / 音ノコギリ
61. 夏色アウトサイダー / 蒼宮あいす
64. Disaster / 長月
65. オレンジ・ムーン / Grizzo
66. DAYBREAK / Cie

一番好きだった譜面は777 [Hard]でした。4分ラッシュをガシガシ打つのが本当に楽しいです。
正確に打とうとすると大変ですが簡単にごまかせるし、他も全体的に打ちやすく作られていて、
音ゲー的な楽しさが遺憾なく発揮されていました。これを遊んでいると語彙力がなくなってきます(何)

それでは、今回はこの辺で。
ちなみに文章量的には、前々回(多鍵祭'24 Winter)はこれの倍以上の長さがあったようです。
いろいろとおしまい(ダブルミーニング)です。

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